2023-01-01から1年間の記事一覧

ロッキー

ロッキー (字幕版) シルベスター・スタローン Amazon 物心ついた時から?テーマ音楽はずっときいてきた「ロッキー」 それ故観なくてもわかっているかのような錯覚に陥り観るのが遅くなった。だけどサブカルチャー史の番組で紹介されたり、ふや町映画タウンの…

サイレント・ムービー

メル・ブルックスのサイレント・ムービー [DVD] メル・ブルックス Amazon 「奇跡の人」*1のアン・バンクロフトがとても素敵で、その彼女がおふざけ映画のイメージのメル・ブルックスと結婚していたこともほんと面白くてさらにいいなと思い、彼女の出ているメ…

「ラストナイト・イン・ソーホー」、「ベイビー・ブローカー」

近年の映画を二本。 「ラストナイト・イン・ソーホー」 ラストナイト・イン・ソーホー (字幕版) トーマシン・マッケンジー Amazon 60年代スウィンギング・ロンドンの頃のファッションが出てくるということで観てみたが、現代とあの時代を交錯させる感じは楽…

赤い風車

赤い風車(字幕版) ホセ・ファーラー Amazon ジョン・ヒューストン監督 ロートレックの伝記映画。ロートレックのポスターが昔から好きなんだが、人物的には知らなく、この作品ではなんだかいい人ぽく描きすぎなのでは?なんて思いながら観ていたものの、ロ…

「ナオミ」、「赤いスキャンダル・情事」

高林陽一監督作品を二本。 先日いとうせいこう氏と奥泉光氏の文芸漫談というものに出かけた。 www.k-kikaku1996.com 谷崎潤一郎記念館主催でお題は「痴人の愛」。 【第37回残月祭】は「谷崎潤一郎 痴人の愛」 と題して、いとうせいこうさん・奥泉光さんの対…

さかなのこ

さかなのこ のん Amazon のんをミー坊というさかなクンモデルの主人公にキャスティングしたところは大成功。 好きなことをとことんやらせてくれる母親と、一般的には普通といわれている社会そのものって感じの父親の間に溝ができてしまったんだなというとこ…

「離婚しようよ」〜ポッドキャスト番組

ネットフリックスのドラマ「離婚しようよ」完走。 filmaga.filmarks.com 宮藤官九郎と大石静の脚本。軽妙で楽しめた。三十代の娘も楽しんでいたがタイトルの元ネタ曲は知らないんじゃないかな? 二世議員と女優のカップルの話なんだけど役者揃いで面白いし、…

口訳 古事記

口訳 古事記 作者:町田康 講談社 Amazon 古事記に出てくる神様の名前は漢字の羅列で暴走族の書く文字や歌舞伎、文楽のタイトルみたいでややこしいのだが、そこはもうさらっとあまり追求せずに読み進んだら、内容自体は生きた大阪弁リズムでとても楽しい。さ…

奇跡の人

奇跡の人 [DVD] アン・バンクロフト Amazon こちらも有名すぎて観た気になっていたけど、ふや町映画タウンや常連さんのおすすめでもありやっと観た。 まずはヘレンのもとに派遣されたアン・バンクロフト演じるアニー・サリヴァンが「ガサツ」という評価を受…

ヘッドライト

ヘッドライト HDリマスター版 ジャン・ギャバン/フランソワーズ・アルヌール [DVD] ジャン・ギャバン Amazon フランス映画の旧き名作、勝手に随分構えて一人敷居を高くしていたが、今年は特に観てみないとわからないなあという気持ちになったこと多々。 少し…

バージニア・ウルフなんかこわくない

バージニア・ウルフなんかこわくない [Blu-ray] エリザベス・テーラー Amazon エリザベス・テイラーとリチャード・バートン演じる中年夫婦の、長年の共同生活からの憤懣。だんだんクレッシェンドをかけるようにはっきり語られ混沌としていくのだが観ていてい…

突破口!

突破口! [Blu-ray] ウォルター・マッソー Amazon 面白かった!銀行強盗した金がはからずもマフィアの隠し財産で、マフィアからも警察からも追われるウォルター・マッソー一派。彼のプロっぷりが工夫だらけで面白い。失敗してもB案で行く沈着さ。なんて素敵!…

べニスに死す

ベニスに死す (字幕版) ダーク・ボガード Amazon ドイツ的で均整のとれた人生を努力で送ってきた教授がベニスで理屈詰めでは到達できない美そのもの生そのものの輝きに圧倒されるこの話、衰えを感じてきている自分には随分身につまされる作品だった。ヴィス…

曼陀羅

曼陀羅 清水紘治 Amazon 1971年実相寺昭雄監督。学生運動の果て、空虚に陥っているような二組のカップル。片方は宗教集団的なものに救済を求めそこで共同生活を始めるが、エロスと犯罪と集団ヒステリーが混ざりあったような空気はヒッピー的で「ワンス・アポ…

ノンちゃん雲に乗る

ノンちゃん雲に乗る [DVD] 原節子 Amazon タイトルは子どもの頃から知っていて、ノンちゃんという女の子が雲に乗って冒険するたのしいお話かな、読んでみたいなと思ったまま50年以上が経過。 ところが映画を観てみると、すごい悲しみを抱いた鰐淵晴子演じる…

ウルトラQ ザ・ムービー

ウルトラQザ・ムービー 星の伝説 [DVD] 柴俊夫 Amazon 実相寺昭雄監督、佐々木守脚本。(2000年) こどもの頃接したTVの「ウルトラQ」の、まだ「ウルトラマン」的に定型化する前の禍々しいインパクトのある雰囲気が忘れられなく、大学生の頃もビデオを借りて…

カリスマ

カリスマ 役所広司 Amazon 1999年 黒澤清監督 役所広司演じる主人公は犯人も被害者も生きているものを全部生かしたくて結局両方を死に至らしめてしまった警察官。事件の後迷い込んだ森の中で一本の木を「カリスマ」と大切にしている池内博之演じる青年と、そ…

「狂った野獣」、「さらば、わが友 実録大物死刑囚」

先日亡くなられた中島貞夫監督の作品を二本。 まず、京都の路線バスが舞台ときいて観た中島貞夫監督の「狂った野獣」(76)、こちらびっくりするほど面白かった。 狂った野獣 渡瀬恒彦 Amazon 70年代の京都駅八条口付近や京都市バスの停留所看板も懐かしい…

哥(うた)

哥(うた) [Blu-ray] キングレコード Amazon 「無常」「曼陀羅」に続く実相寺昭雄監督の三部作とのこと。以前「無常」を観た時、観念的で破壊的な田村亮氏の行動や前衛的な音響についていけなくちょっとした苦行的鑑賞になってしまったのだけどこちらは自分…

銀河

銀河 ポール・フランクール Amazon ふや町映画タウンのおすすめ☆☆☆(かなりおすすめ) サン・ティアゴという大巡礼地を目指す初老と若者の巡礼者二人の時空を超えたロードムービー。ルイス・ブニュエル監督。 以前観てかなり好きだったコリーヌ・セローの「サ…

三つ数えろ

三つ数えろ [Blu-ray] ハンフリー・ボガート Amazon 若い頃に「マルタの鷹」を観てピンとこなく、どうもハードボイルド苦手かもと思ったのだが、そのあと「動く標的」*1やら「ロング・グッドバイ」*2やらしょぼくれ気味はイケる、と認識を新たに。ふや町映画…

果てなき船路

果てなき船路(字幕版) ジョン・ウェイン Amazon ふや町映画タウンのおすすめで観てみた。 船の群像劇、若きジョン・ウェインもほんの乗組員の一員という感じで回っていく。 船はこどもの時の学校のようにその中に入ってしまったら大して気の合わないものと…

「魔女伝説 ヴィー」、「石の花」

イタリアの「血塗られた墓標」*1と原作は同じゴーゴリの「ヴィー」から作られたソ連版「魔女伝説 ヴィー」 www.allcinema.net (↑こちらはビデオになる前のタイトル) ただ対比のつもりの鑑賞だったのに、その素朴さ、なんともいえない画面のかわいらしさに…

サスペリア part2

サスペリアPART2 (完全版)(字幕版) デヴィッド・ヘミングス Amazon ダリオ・アルジェント監督 1977年作品 「処刑男爵」*1に出てきた気になる女の子ニコレッタ・エルミがまた登場ということや、とにかくファンが多く、よく視聴しているyoutubeの「暗黒迷画座…

セルロイド・クローゼット

セルロイド・クローゼット [DVD] ウーピー・ゴールドバーグ Amazon 先日ウィリアム・ワイラー監督の「この三人」*1とリメイク「噂の二人」を観比べて、原作にある同性愛の要素が前者では形を変えざるを得なくなっていたのを確認。ちゃんと描きたくてもう一度…

「血塗られた墓標」、「処刑男爵」

マリオ・バーヴァ監督作品を二本。 まずは、ふや町映画タウンのおすすめに挙がっていた「血塗られた墓標」。 ゴーゴリ原作のイタリアンゴシックホラー。1960年作。 血ぬられた墓標 [Blu-ray] バーバラ・スティール Amazon 火あぶりになった魔女の復讐譚から…

地獄への逆襲

「地獄への道」*1(ヘンリー・キング監督)の続編。今回はフリッツ・ラング監督。こちらだけ放映されたりしている時もあるように思うが「地獄への道」を観てから観た方が絶対いい。前作をすごく踏まえて作られていて登場人物も被りまくっているから。 「地獄へ…

地獄への道

地獄への道(字幕版) タイロン・パワー Amazon ふや町映画タウンのおすすめ作品だが、タイトルに凄惨さが漂っていて観るのが後回しになっていた。見始めたら、冒頭から血まみれ荒くれとかでなく、鉄道会社の買い叩きにあっている農家の現場から。おろおろして…

積木の箱

積木の箱 [DVD] 若尾文子 Amazon 「女の小箱より 『夫が見た』」*1がすごくよかったもので増村監督をもう一作。 三浦綾子原作だけど、多分原作は風味が違うと思う。映画は露悪的で主人公男子の思春期のこじらせ具合が凄い。こじらせもするよというような話だ…

五月の読了本

最近読んだ本2冊 1.演劇のことば 演劇のことば (岩波現代文庫) 作者:平田 オリザ 岩波書店 Amazon 平田オリザ氏による日本演劇史。 平田氏自身のあまり遠慮のない筆致で読みやすい。 川上音二郎、坪内逍遥、島村抱月、松井須磨子、岸田國士、築地小劇場、…