2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧
先日かねてから周りの人にすすめられていた京都国際マンガミュージアムに出かけた。 大田垣晴子さんの「わたくし的読書」に載っていた紹介文を読んで以来興味のあったフランスのコミック、バンド・デシネの展覧会がひとつの目的。そこに陳列してあってぱらぱ…
見仏記 親孝行篇作者: いとうせいこう,みうらじゅん出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2002/11/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (7件) を見るこの本は2002年に刊行された時に図書館で借りて読んでいたのだけど、10月の終わりの雨の中鞍馬寺に行く…
先日みた「レ・ブロンゼ」シリーズに続く、ルコントの作品。今回もミシェル・ブランっていう俳優さんが出演。やっと顔おぼえた!(「仕立て屋の恋」の人だと後で気が付きびっくりする。こうして初期の作品をみてからもう一度あの辺のルコントの代表作をみた…
P-のりさんがボードで カフェといえば、西の方では神泉苑の近くにステキなカフェがオープンしたので、これも近々ご報告します。 実は、ちゃありぃさんのトコで以前話題になっていた天満橋の「喫茶星霜」マスターのご紹介なんです。 店名は「cafe heron」。ホ…
パトリス・ルコントの「大喝采」という旅芸人の話のコミカルさが大好きで、調べてみたら、もともとルコントは喜劇畑の人だったそう。いつか、初期の喜劇作品をみたいと思っていたらふや町映画タウンで借りることができた。この2作は連作で、「スキーに行く…
春と秋だけ特別公開している京都・大文字のふもと、鹿ヶ谷の尼門跡寺院。明治維新まで皇女や皇孫女が入寺されていたということで、その暮らしに寄り添うようなたくさんの植物が植わったお庭の風情が素晴らしい。春には天然記念物に指定されている日光椿(じ…
タイトルから歌麿がもてもてで・・っていう話かと思ったが、そうではなくて、歌麿の美人画に描かれたりした歌麿周辺の女たちの姿を歌麿の仕事っぷりや日々と重ねて描いたものだった。昨日感想を書いた「西鶴一代女」*1はあとからネットでみていると田中絹代…
すごい封建的な世の中のはなしなんだけど、田中絹代が演じた主人公はどっかアナーキーなところもあるような・・あのストーリー展開のジェットコースターぶりはたとえばペドロ・アルモドヴァル監督なんかが同じ題材でつくったら現代的でおもしろいものになり…
焼け跡の外娼の様子を描いているのだけど、中途半端にあおりたてて、中途半端に社会を糾弾しているようにみえて、時代のひらきを感じ、もうひとつお話に感情移入できなかった。田中絹代が悪ぶっている映画というのはどうもなじまないのだけど、妹役の高杉早…
自分が最近みてきたフェリーニのもの*1よりはかなりシンプルなつくりですっと理解できた。「道」はだいぶ前にみたのだけどちょっとタッチが似ているような気がする・・人生の皮肉への視点というか・・勝手きままにやってきたはずの男の悲哀ぶりなど根がひと…
市川準監督はごく日常的な空気を独特の雰囲気を持つものにまとめられる人だ。途中で「夫婦善哉」のたとえが出てくるのだけど、ほんとに沢田研二の演じたどっか憎めない、ふがいない漫才師は夫婦善哉の柳吉のイメージをもっていると思う。大阪物語 [VHS]出版社/…
フェリーニのイマジネーションをそのまま生かした感じの画面作り・・やみつきになる。グロテスクや滑稽さと背中合わせの美しさそして寂寞。秘宝館みたいな場所が出てきたり、お色気満載の話でもマストロヤンニが演じると観客を決してひかせたりしない。女の…
フェリーニの、くどくどしい説明なしに次から次へといろいろな画面が出てきて、ひとつの画面の中でもいろんな人がくちぐちに語ったりするあの感じ、天才の仕事って感じで、もっともっとみたくなる。最後の方で語られるローマは滅びと復活を何度も体験した場…
ショーケンの仕事ぶりを追いたかったらこの映画ははずせない!とすすめられ、みた。ショーケンだけでなく、それぞれのキャストがきっちりといい仕事をしており、素晴らしかった。子供が軸になる映画なんだけど、子供の視点のいれかたもうまい!犯人や被害者…
ロック・スターのようないでたちの悪魔祓い師、ルイ王朝の宮廷での踊りのいかがわしくも魅力的な感じ・・ケン・ラッセルの映画ってみていて美術的に楽しい!「マーラー」でも、ワーグナーの妻コジマの描き方に、カトリックに恨みでも?って感じだったのだけど…
遠くからでも行ってみたくなるような12軒のパン屋さんの紹介。著者が複数いらっしゃるので、書いている人によってタッチがだいぶ違う。どのページもいい風合いの写真と紹介文で、パン屋さんへの気持ちを綴る文集みたいになっている。詩のような感じでそのパ…
おおたうにさんの本の紹介*1で惹かれてみてみた。中高生向けのアイドル映画という感じだけど、詩情があり、大人が鑑賞できる感じ。東京上空いらっしゃいませ [DVD]出版社/メーカー: パイオニアLDC発売日: 2001/06/22メディア: DVD クリック: 59回この商品を…
おしゃれな装丁なのだけど、この本の根ざすところはとっても渋く、京都の町の古びた文具屋さんの棚の奥からみつけだしてこられた古い文房具を紹介しているもの。しかも、獲物にガツガツっていうのではなく、文房具屋さんとの出会いをとても大切にし、そこで…
フェリーニの映画はニーノ・ロータの音楽と一緒でないと!ときいていたのだけど、「8 1/2」と続けてこれをみてみてすごくそれがよくわかった。ある時は哀感を漂わせながら、けなげに咲く花のような、ある時は、妖しげな、光を放つ音楽。映像とぴったりあって…
「犬猫」という映画をみたときの感じ*1に似ているな〜と思ったら、同じ監督さん(井口奈己さん)だった。どちらも派手なところのない日常を丁寧に描いてきれいな色合いになっている感じがある。冬のにおい、大学生活の感じがすごく出ている。男女が逆だったら…
DVDなどになっていないようなのだけど、権威じみた場所に暗躍している人々を皮肉に描いていくアルトマン節炸裂で、うまくまとまっており、楽しめる佳作。 ローレン・バコールの美しくも堂々とした(そして、それがおかしさを呼ぶ)演技がすごくいい!★この映…
煽情的な部分は少なく、生業として性にまつわる仕事を自分なりの信念をもってやっているズブやんという男をべたつかないタッチで描いたもの。小沢昭一が演じているズブやんは、野坂昭如の雰囲気とも、そして野坂さん原作で勝新が演じていた「とむらい師たち」*…
はじめ自分の好きな韓国映画「グエムル」*1をくさしてあるのをみてテンションが下がったんだけど、最初からみてない映画も含めて読んでいったら、なんかすごくおもしろい! 「グエムル」のときもだったのだけど、その映画のそこは、つっこまんでも、って部分も…
プロモーションビデオとしてそこそこよくできているとは思うし、おもしろくみせてくれるけれど、どうしてもショーアップ的になる部分があると思う。ゆっくり交渉してなにかを勝ち取るより、突撃にした方が絵的に使えるから・・という判断がなんだか感じられ…