2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧
ベルイマンの初期作品の中で最も重要な作品とされている、という朝日新聞社のベルイマン初期作品集のジャケットに書かれた言葉に従って借りてみた。メタ映画みたいな部分もあり、そこまではよかったけれど、その後のストーリーも少しわかりづらい。 みたあと…
10巻は作品の映像化に伴うあれこれ、作者の思い、現場の調整など・・そういうことあるのだろうなと思いながら読み進める。 松田奈緒子さんという書き手を信用しているから、悪い事態になりそうな気配も安心して味わえるところがある。テレビ版で荒川良々が演…
横溝正史原作 昭和34年 沢島忠監督 東映京都作品 錦之助が中村時蔵(三代目)演じる播磨屋歌六という名大役者の息子で、出奔してしまった文七という役。 その兄しうかを演じた中村芝雀さんという方がとても美しく・・調べたら、四代目の中村時蔵。次男が二代…
日本映画専門チャンネルで放映された東海テレビのドキュメンタリー傑作選にて。2007年の作品。平成ジレンマというタイトルの東海テレビのドキュメンタリーについてアナウンスしているブログから ナレーション:宮本信子 プロデューサー:阿武野勝彦 ディ…
猫の表現がリアルで、ふてぶてしいかわいらしさがたまらない。世話をしている女性のタッチが雑で、女性なのにおじいさんといういい加減さがいかにも猫の頭の中での人間の姿のようでそこにも芸の細かさを感じる。 主人公の猫がつしまって名乗っているのは、た…
昭和14年岡田敬監督作品。 湖のそばの古風な旅館の大番頭の金語楼。金語楼のしゃべりを味わう映画。 画家の偽物が現れ・・というシークエンスがあるが、横山大観をもじった横川小観という名前。大衆文化評論家 指田文夫さんのブログにこの偽物嵯峨善平さんと…
台詞の中に確か役所広司演じる主人公のことを「からっぽの箱」と表現するところがあったと思うが、たしかに彼を通し、彼本体ではなく周りの状況があぶりだされてくる。その経過を味わう映画なのかな。 斉藤由貴の演じる依頼心の強い母親、反面教師として肝に…
二人の川辺の会話の妙に知的な空気を、お気に入りのラジオのように楽しんでいたら、8巻に来て、驚きの展開。現実には永遠に続くものなどないけれど、主人公が永遠にその学年を生き続けるような作品に慣れているもので・・急に必要があってこういう展開になっ…
オフィシャルサイトパンフレットの冒頭に 「自主自立」「自由」という、お題目を立てて映画を作りたかった。 今作らなければ、そう思った。 という瀬々敬久監督の言葉があるのだけど、今の世の中の直したいところがここに描かれている甘粕事件後の空気と似て…
第1部 【親子劇場】 木下順二=作 二代目野澤喜左衛門=作曲 瓜子姫とあまんじゃく(うりこひめとあまんじゃく)解説 文楽ってなあに?増補大江山(ぞうほおおえやま) 戻り橋の段 第2部 【名作劇場】 卅三間堂棟由来(さんじゅうさんげんどうむなぎのゆら…
マイケル・ケイン演じる作家にグレンダ・ジャクソン演じる妻 以前はどこへ行くのも一緒の二人で、妻は子どもや家族を大切に思っているが、息抜きの必要も感じ、温泉地バーデンバーデンへ。 そこにいたのがヘルムート・バーガー演じる自称詩人。 マイケル・ケ…
最近になってやっと原爆の被爆者が差別されたりする二次被害があったことを知った。その感じは今現在起きている世の中の出来事でもまだ継続中だ。 井上光晴の原作で、佐世保の基地付近の原爆被災者が集まってきてできた集落、そしてそこを囲む複雑な差別の構…
ケン・ローチ監督のドキュメンタリー*1で、登場人物の自然な表情、その人らしさをひきだすことを大切に思っておられる話がでてきたが、この映画もまさに、16歳になろうとしている主人公や友人の表情のリアルなこと! 知恵で自分の道を切り拓いていくところは…
1958年加藤泰監督作品。前科者三國連太郎が旅の途中で出会ったやくざもの中村錦之助に息子の姿を重ねて面倒をみる姿がハマっていて本当にそれなりの年齢(40〜50代)にみえるのだけど(松尾スズキさんみたいな雰囲気)、当時三國さん35歳らしい。(二人は…
エンタツ、アチャコが旅の宿で隣に寝てた柳家金語楼演じる講釈師を巻き込んで、一緒に行動しているうちに水戸黄門ご一行と間違えられる筋だが、柳家金語楼の巻き込まれ方、いやいややらされているのにノリはじめる感がとても愉快。同梱の解説(会社で作った…
オフィシャルサイト この特集の小堀医師は、面倒をみる家族の健康を含めての在宅医療という考え方でそこはとてもよいと思った。人が何人か一緒にいる場合、それぞれの都合の折り合いって本当に難しい。いくら立派な理念であっても笑顔で対応できなければしょ…
1941年プレストン・スタージェス監督作品。一筋縄ではいかない凝ったストーリー展開。 苦労知らずで、コメディの売れっ子脚本家サリヴァンが、社会意識に目覚め、民衆の中に飛び込んで苦労をし社会派の作品をとりたいとのぞむところから話がはじまるが、しょ…
movie walker 1967年 ジョン・シュレシンジャー監督、トーマス・ハーディ原作。ジュリー・クリスティ演じる英国の農場経営者(なかなか魅力的)を巡る三人の男性の話。トーマス・ハーディ、「テス」をずいぶん前にみたが、同じ作家という感じがとてもする。 …
お家騒動に二役をからませてあって、先日観た「桃太郎侍」*1の系譜を思い浮かべたが、ビデオにはさまれた「山根貞男のお楽しみゼミナール」という冊子によると、 お家騒動、女形の役者、二役と見てゆくと、「雪之丞変化」(三五)から「小判鮫」(四八)「蛇…
映画com日本統治下で日本教育を受け、金鉱で働く日本贔屓の台湾の男セガ。その息子が語り手になり父の人生を描いたもの。鉱山労働者が多く住む集落での暮らしがゆっくりと描かれ、大きな事件も多々起きるが、時という川の流れに身を任せているような風合い。…
1996年 イム・グォンテク監督作品 すごいひろいもの。韓国版「お葬式」ともいえるような、ソウルで作家として成功している主人公が母の死に際して故郷に帰り・・という話だが、作家がいつも家族の物語を書いていた設定にしてあり、また亡くなった母を主人公…
オフィシャルサイト kantaihospitalite.wixsite.com 2010年深田晃司監督作品 おもしろくはいっていって、シリアスさにたどり着く、それでいて、絶望ではなくちゃんとこれからも続くよというこの風味、深田監督が撮影した「ニッポン・サポート・センター」*1…
1953年イングマール・ベルイマン監督作品。 なんとも美しい映像、そしてすごい伝える力!芸術性と話をひっぱっていく面白味の両立。「魔術師」*1でも感じていたけれど、ベルイマン監督のものもっとみたくなる。 ストックホルムの春から夏そして秋、年上の少…
主人公二人の名前のカタカナ並列だったんだ・・・いい按配の低温。苦笑で人生乗り切る感じ。知的な笑い。美しい作画。イギリス映画に関西まぶしたみたいな、しかもそのほどが絶妙な世界。 セトウツミ 1 (少年チャンピオン・コミックス)作者: 此元和津也出版…