2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

クレールの膝

80年代にロメールの映画いくつかみたのだけど、久々に。先日読んだ「悪人」*1で、映画好きの登場人物によって語られていたから。最近ずっと戦前日本のかわいらしい時代物ばかりみていたので、恋愛や欲望についてぐだぐだいってる登場人物に滑稽なものを感…

ベッジ・パードン

wowowの紹介記事によると「三谷幸喜が“初めて”照れずに書いたラブストーリー」とのことだけど、なるほど。今まで三谷さんの作品で恋愛系の事柄が出てくるとなんだか居心地が悪かったのだけどご本人が照れていたんだ・・ポスターなどからみて野村萬斎氏などが…

忠臣蔵 天の巻 地の巻

大石内蔵助がいよいよ江戸に討ち入りに行く時、立花左近という人の名をかたって、出くわした当人と・・という部分があるのだが、その話の流れはこんなことあるかいな、って感じなのだけどバックに流れる勧進帳の音楽とあいまって楽しめる。立花左近のことを…

番場の忠太郎 瞼の母

有名な瞼の母のおはなしの最初の映画化作品。弁士の松田春翠という人の言葉がすごく映像とぴったりで楽しめる。流れるセリフ表記も凝っていて無声映画っておもしろい。松田さんは無声映画のフィルムを蒐集し、膨大なライブラリーを築かれたとか・・マツダ映…

平家物語 10

平治の乱。なんといっても目立つのは悪源太義平。(wikipediaによると「悪」って善悪の悪ではなくて、「強い」「猛々しい」くらいの意味らしい。で、これを書いている時点で11巻もちょっと読んでいるのだが11巻はじめの悪源太のせりふがまた素晴らしい!…

ハーブ&ドロシー

好きな作品を集めていったら膨大な現代アート作品のコレクターになり、そのコレクションがナショナルギャラリーで保管されることになったすごくつましいハーブ&ドロシー夫妻のドキュメンタリー。ビデオや古本の世界で似た感じの人がいるな・・完全に置き換…

幻影博覧会 4

小学生のころに親しんでいた江戸川乱歩シリーズのような雰囲気。ダークな雰囲気もありながら基本の基本のところでは人間への信頼が描かれているところなどもそういう感じ。幻影博覧会 4 (バーズコミックス)作者: 冬目景出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス発…

男の花道

長谷川一夫という俳優さん、「二枚目俳優」って感じでもうひとつピンとこないなんてビデオ屋さんで語っていたら、彼は女形出身で挙止動作がとても美しいということを教えてもらった。で、この映画、女形に扮して踊る姿はほんとに流麗だった。ストーリーは中…

ゲゲゲの女房

ドラマの方のファンの人のあんまりよくない評判(吹石一恵がずっと仏頂面なのがどうも。。的な)を先に読んでいて、でも、宮藤官九郎の水木しげる姿は向井理氏よりリアリティあるなぁと、多くは期待しないけれどとりあえずみたいな気持ちでみたらなかなかよ…

ハナ子さん

昭和18年マキノ正博作品。最近戦前〜戦中のマキノ作品をいくつかみているけれど、工夫があってしゃれてておもしろい。遅まきながら敬服。「主婦の友」に連載された杉浦幸雄という方のマンガを映画化した作品ということだが、髪型も含めちょっと「サザエさ…

猫座の女の生活と意見

浅生ハルミンさんがあちこちの雑誌に発表されたものをまとめたもの。古本屋さんでアルバイトしておられたこともあり、古本と古本を愛する人のための雑誌「彷書月刊」に載っていたものも多く、映画版の「私は猫ストーカー」で描かれていた、原作にはない主人…

人生万歳!

ウディ・アレンが久しぶりにNYで撮った作品ということで、原点回帰な感じ。「マンハッタン」みたいな風合い。切ないし、心地いい。ウディ・アレンの映画によく出てくる、難しいことは何も知らないけれど・・っていうパターンの女の子、ほんと魅力的・・街でj…

弥次喜多道中記

弥次喜多のタイトルがついていて、弥次喜多も出てくるがごく脇役で、弥次喜多になりすました遠山金四郎と鼠小僧次郎吉の物語になっている。脚本は小国英雄という人で、先日みた現代と森の石松の時代がうまく交差した「続・清水港」もだったのだけど、勉強家…

細雪

今まで「細雪」を83年の市川崑版、59年の島耕二監督版とみてきて、最後に一番古い阿部豊監督版をみた。このバージョンは旧家のはねっかえりっぽい四女の妙子を高峰秀子が演じていて、一番妙子に沿って描かれていたような気がする。妙子が好きなのでこれが一…

私は猫ストーカー

映画を見たときの予想通りやっぱり本のほうが好みだ。しかし、このままでは映画にするのは難しいからあの形だったんだろうな。本のサイズ、字のタッチ、写真に添えられた言葉のおもしろさ、ふんわりとしたユーモア漂う人を落ち着かせる文章、イラストのタッ…

海街diary4 帰れないふたり

吉田秋生さんのコミック、20年以上前から読んでいるけれど時代に適応した変化をちゃんと遂げていて古びないなあ・・そして円熟しているなぁ・・「なんてなぐさめていいのかわからない」状況に周りの人が、あるいは自分が陥った時どうふるまえばいいのか・…

ステキな金縛り

行って早々、twitterで、山本浩史&竹内結子の歌劇みたいな芝居の楽しさ、三谷さんの作品にはいつも地味に出演される小林隆氏のなかなか洒落た姿などをみた喜びなどを書いたのだけど、観終わって二日たった今、じわじわと西田敏行氏演じる落武者の六兵衛が、…