2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

実録忠臣蔵(1928)

「下鴨映画祭」*1で池田富保監督の「忠臣蔵」(1926)を弁士掛け合いで観て戦前の「忠臣蔵」も難解ではないなという感触を持ち、牧野省三監督のこちらの映画も観てみた。 よく拝見している忠臣蔵のファンサイト「くすや」での紹介↓ kusuya.net マツダ映…

ケイコ目を澄ませて

happinet-phantom.com 前から評判はきいていたこの作品、もうすぐアマプラに入るらしいが、「音が大切なので、劇場の方が良いと思ってしまう。」というtweetを拝見し、あわてて劇場公開を探したら近くの出町座でロングラン上映中。バリアフリー日本語字幕付…

雪之丞変化

先日の下賀茂映画祭*1、早稲田大学演劇博物館副館長の児玉氏の話に長谷川一夫が二度演じた「雪之丞変化」はリトマス紙というお話があり63年の市川崑版を許容する人は歌舞伎に慣れている方(歌舞伎は太った俳優の女形などしょっちゅうだからぽっちゃりしたお…

トリとロキタ

bitters.co.jp 少し前に「イゴールの約束」*1を皮切りに遅ればせに好きになって、いくつか旧作*2を拝見しているダルデンヌ兄弟。新作が来たらぜひ劇場に行こうと思っていたが、厳しい内容という前評判をきき、行くのが遅くなってしまった。しかし、観はじめ…

下鴨映画祭

「下鴨映画祭」というものが今年の3月に開催され、4/23までその様子が公開されている。日本映画の黎明期を偲ぶ集まりだ。 尾上松之助資料保存会の松野吉孝代表が中心になって事業が進められたそうだが、専門家の解説あり、活弁士と生演奏つきの上映ありで大…

雨情

「夫婦善哉」や「猫と庄三と二人のをんな」など森繁久彌によるダメ男系の作品がヒットした余波ということもあるのだろうが、一応創作と謳ってはいるものの野口雨情の伝記映画のような体裁なのに、もうとことん森繁演じる主人公の野口雨情が情けなく描かれて…

痴人の愛 (人間の絆)

痴人の愛(字幕版) レスリー・ハワード Amazon 今回観たのは谷崎じゃない方の「痴人の愛」。 先日からのベティ・デイビスブームの一環として鑑賞。ふや町映画タウンおすすめ作品(☆☆)。 モームの「人間の絆」が原作でファム・ファタールものだけど谷崎作品…

黒蘭の女

黒蘭の女(字幕版) ベティ・デイヴィス Amazon またまたウィリアム・ワイラー×ベティ・ディヴィスの作品。ちらっとみたあらすじで「悪女ものか」と思いながら鑑賞。良くてびっくり。 ベティ・デイヴィス演じる主人公は勝ち気な南部の女。「風と共に去りぬ」…

女相続人

女相続人(字幕版) O.デ・ハヴィランド Amazon またまたワイラー。面白すぎるメリハリ。なんて辛辣。 ワイドショーや週刊誌で(元?)皇族の結婚についてあれこれ取り沙汰するのを軽蔑して見てきたが、この映画では娘の求婚者を認めようとしない父親を応援…

ウィリアム・ワイラー祭

続けざまにウィリアム・ワイラーの作品を観てる。先日観た澤島忠監督のインタビュー*1でもお手本として言及されていたし、twitterでもふや町映画タウンの常連さんがふや町がおすすめとして紹介してくれたおかげで出会えた作品としてワイラーのものを挙げてお…

便利箱

以前の掲示板で話題になっていたことを探していたら、2001年に亡き友人mikaさんが書いてくれていた言葉が目に飛び込んでくる。タイトルは「便利箱」。 2001年 5月16日 mikaさんの書き込み 高橋幸広の「前兆」というアルバムに入っている「エイプリルフール」…