2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

重版出来 5

写真の調整をする人、紙の選定に携わっている人など、表表紙にはあまり名前の出てこない職人さんたちに光をあてた巻。ひいては、本の配送の現場で働く人の物語まで。 パワーのある物語を紡ぐが、画力のない中田。そして、ただまっすぐに心のままの発言をする…

BANANA FISH 11、BANANA FISH ANOTHER STORY

11巻の登場人物たちがおさまるところにおさまる感じ!「ANOTHER STORY」の心にしみる感じ。かなさんが、「ANOTHER STORY」まで読んだほうがいいとおっしゃってくださったとおり。11巻につけられたエッセイで村山由佳さんが「ANOTHER STORY」に入っている「…

中村勘九郎 中村七之助 新緑特別公演

大阪NHKホールにて。勘九郎、七之助、新悟による芸談。 中村仲之助、仲四郎、鶴松による「女車引」 勘九郎、七之助、慎吾、鶴松、小三郎の「仇ゆめ」。私は七之助さんの声がとても好きで、演じているときだけでなく、芸談でも声をきけて、うれしくてたまらな…

BANANA FISH 10

共闘によるリーダーとしてのストレス、苦悩を描いているところ、深い。この視点の奥行は、「海街diary」*1にもつながるものを感じる。 恋愛ではない絆がベースになっているところがつくづくこの作品の良さだなあ。Banana fish (10) (小学館文庫)作者: 吉田秋…

七人の愚連隊

三谷幸喜氏が朝日新聞のコラムで、ミュージカルの話を書いておられたとき、「とぼけた味」としてこの映画を紹介されていて興味を持った。 今リリースされているDVDやブルーレイの表紙はシナトラ、ディーン・マーティン、サミー・デーヴィス、ビング・クロス…

プロスぺローの本

この映画の予告編をみて、壮大で歪んだ万華鏡のような映像に持っていかれた。ふや町映画タウンでも「★★★ むちゃくちゃ、おすすめ」との評。 博物誌的にこの世を構成しているさまざまなものの本が登場する。それらが主人公プロスぺローの力の源であり、そこか…

ひとりぼっちの青春

nosさんのtweetに影響され観てみた。 大不況下のアメリカ、支給される食事と高額の賞金を求めて失業者たちがこぞって参加したマラソンダンスをモチーフに、まっすぐに問題提起する社会派ドラマ。見せ方がうまいので全く退屈しないし、ひとの悲劇を消費する観…

東京タラレバ娘 2

1巻を読んだとき*1はずいぶんヒリヒリするなと思っていたのだけど・・なかなかおもしろくなってきた。三人の様子が深まってきた。軽快なタッチだけどギャグに走っていないところもいいかも・・東京タラレバ娘(2) (KC KISS)作者: 東村アキコ出版社/メーカー:…

ピロスマニ

いい映画を観た。ピロスマニという名前はきいたことがなかったが、絵はみたことがあるような気もした。(こちらのブログでとても詳しく映画やピロスマニ自身のこと、そして絵も紹介してある。その中に78年の上演の際の岡本太郎さんの推薦文も紹介されてい…

やくそく

版画タッチの絵に惹かれて手に取ってみる。よい絵がたくさん。ちょうど考え込んでしまうような休日の過ごし方をしている真っ最中だったもんで揺さぶられた。ねこを使うところが憎いねえ。やくそく (講談社の創作絵本)作者: 成田雅子出版社/メーカー: 講談社…

龍の岬

ふや町映画タウン追加おすすめリストから。☆。(ちょっと、おすすめ) 「日本映画傑作全集」のビデオで。このシリーズは中の解説書がありがたい。山根貞男さんの解説によると、これは敗戦の年の正月封切映画で、その前年の12月に撮影されたのだろうとのこ…

カレル・ゼマンと子供たち

以前おはるさんにすすめてもらっていてずっと気になっていた作品をやっとみることができた。カレル・ゼマンの映画の作り方。ゼマンの、おもしろいことが好きな雰囲気を漂わせているあのたたずまいがまたいい。カレル・ゼマンと子供たち [DVD]出版社/メーカー…

晩年

太宰の処女作品集ということで、コラージュみたいにして難解に仕上げてあるものもあるけれど、太宰の文章や構成の確かさに触れ、軟弱の化身みたいなイメージをもたれているけれど、なかなかどうして、土台がしっかりしている人だったんだとつくづく感じ入る…

猫ピッチャー 3

いま、新刊をみかけた時、一番にまにましてしまう本。ネコがきっかけで野球までちょっと関心をもってしまう。今回知った言葉「先乗りスコアラー」。猫ピッチャー 3作者: そにしけんじ出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2015/05/08メディア: 単行本(ソ…

真実の瞬間

ハリウッド赤狩りがテーマ。本当はもっと酷かったという話もきいたが、映画で表現している範囲で十分伝わった。終始胸が痛くなるほどに。妙に盛り上げたりしない演出がまたなかなかよかった。今の日本を思う場面もあり、考えさせられる。マーティン・スコセ…

読まされ図書室

読まされ図書室作者: 小林聡美出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2014/12/06メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る自分の好きな本でなく、人に薦められるままに自分では選ばなかったような本を読まされ、その本で読書感想文を書いていく企画。常…

クラバート、ホンジークとマジェンカ

「クラバート」は、久しぶりにみたカレル・ゼマン作品。思いもよらない展開をこなす体力を最近持ち合わせてない気がして最近チェコアニメから遠ざかっていたのだけど、そのエキゾチックさも含めて楽しめた。実写と絵をあわせたときの異化にやられる。「ホン…

BANANA FISH 9

一難去ってまた一難。とっかえひっかえあらたなる敵が。フォックス大佐やばそうだけど、いかにもの人って策士策に溺れるというところがありそう。Banana fish (9) (小学館文庫)作者: 吉田秋生出版社/メーカー: 小学館発売日: 1997/05/01メディア: 文庫 クリ…

BANANA FISH 6,7

がしゃがしゃしたやつでなく、クールな相手の方が身震いがするね。Banana fish (6) (小学館文庫)作者: 吉田秋生出版社/メーカー: 小学館発売日: 1997/02/01メディア: 文庫 クリック: 8回この商品を含むブログ (6件) を見るBanana fish (7) (小学館文庫)作者:…

BANANA FISH 8

人生の優先順位。。 月龍は歌舞伎のちょっとすれた雰囲気を持つ女形のような感じ。Mr.ブランカとのやりとりなども劇場的な感じで。Banana fish (8) (小学館文庫)作者: 吉田秋生出版社/メーカー: 小学館発売日: 1997/04/01メディア: 文庫 クリック: 3回この商…

津軽

読んでいる間ずっと太宰治と一緒に津軽を旅行しているような気分に。すばらしい文章。なんともいえないかわいらしさ。幸せなひととき。 渡部芳紀さんというかたの脚注もとても丁寧で、若い人にも向けられた編集の仕方がしてあると思う。調べたら渡部さんは太…

特選!!米朝落語全集 第四集

猫の忠信 平成元年5月9日 大阪コスモ証券ホールにて収録五光 平成元年4月17日 大阪コスモ証券ホールにて収録「猫の忠信」は、「義経千本桜」の狐忠信をみたことのある人ならものすごくウケると思う。あの狐が告白する時の歌舞伎の舞台とそっくり!特選!! 米…

BANANA FISH 5

中ボスとの戦いの終幕、中ボスが吐く言葉の謎にかりたてられる。Banana fish (5) (小学館文庫)作者: 吉田秋生出版社/メーカー: 小学館発売日: 1997/02/01メディア: 文庫 クリック: 5回この商品を含むブログ (6件) を見る