2021-01-01から1年間の記事一覧

ぼくの美しい人だから

ぼくの美しい人だから [DVD] ジェームズ・スペイダー Amazon 随分前にラブストーリーのおすすめ*1の話をHP掲示板でしていた時すすめられいつか観ようとそのままになっていた作品。 住む世界も年齢のつりあいも全くとれていない、きっかけといえば酔った上で…

闇に抱かれて

映画 闇に抱かれて (1982)について 映画データベース - allcinema 武田一成監督のロマンポルノ。(1982)「おんなの細道・濡れた海峡」*1など今までに観た作品の抒情が好きだし冒頭藤子不二雄作品のごとき昭和の半ズボン小学生達の空き地野球シーンから始ま…

マンハッタン・ラプソディ

マンハッタン・ラプソディ (字幕版) バーブラ・ストライサンド Amazon 年を重ねてからのローレン・バコールの姿がとてもいいときいての鑑賞。バーブラ・ストライザンド監督、主演の映画で主人公の母親役がバコール。確かにとても素晴らしいし、お飾り的な出…

ウィズ

ウィズ (字幕版) ダイアナ・ロス Amazon 「ジュディ 虹の彼方に」*1を観た影響で「OZ」系列のものをなにか観たくなった。悪い評判をちょっときいていたような気もしながらの「ウィズ」。 しょっぱなは、主人公ドロシーが嵐で飛ばされる前の家庭の描写だが、…

読書する女

読書する女(字幕版) ミュウ=ミュウ Amazon 人を食ったようなパッケージの写真をみて長い間敬遠していたが、観てみたらなかなか楽しめた。出張朗読という職業の物語。その話を読む女という二重構造になっていて、本の世界と現実の混じり合いを楽しむ構造にな…

汚名

汚名(字幕版) ケーリー・グラント Amazon あらすじを読んだ時は「ナチスの残党もの」「スパイ」。。と、なんだかとっつきにくいのでは?。。と尻込みしかけたが、ヒッチコックだしふや町映画タウンのおすすめにも選出されてるし退屈はしないはずと観てみて…

「陸軍」と「笛吹川」

木下惠介監督作品を二本鑑賞。 「陸軍」(1944)と 陸軍 田中絹代 Amazon 「笛吹川」(1960) 笛吹川 高峰秀子 Amazon 「陸軍」は幕末から始まる小倉の商家三代の物語。1944年のものだけにお国のために身を捧げることが表面上はもちろん是として描か…

シネ・ヌーヴォで「ザ・ハリウッド」

大阪 九条のシネ・ヌーヴォで野村惠一監督の没後10年の特集。 cinenouveau.com その中でも1997年の「ザ・ハリウッド」は、今通っている旧作ビデオ店 ふや町映画タウンのオーナー大森さんとも、また伊勢の進富座のオーナーとも関わりのある映画ときいて…

ジュディ 虹の彼方に

ジュディ 虹の彼方に(字幕版) レネー・ゼルウィガー Amazon 「オズの魔法使い」主演のジュディ・ガーランドがハリウッドによって薬物漬けにされていたという部分はきいていたので、「サンセット大通り」*1を観るかのようなこわいものみたさみたいな部分も持…

ろくでなし

ろくでなし 津川雅彦 Amazon 吉田喜重第一回監督作品。 確かtwitterで話題が出ていて借りたものの、ジャケットをみた途端、虚無を抱えた若者の鬱屈、暴走・・みたいな自分が苦手な系列の映画か、と身構えた。 確かに新しい映画作りを意識したあえての棒読み…

フレンチ・キス

フレンチ・キス (字幕版) メグ・ライアン Amazon 1995年ローレンス・カスダン監督。メグ・ライアンの、さらりと可愛らしくあけすけなことをいってのける台詞回しなど「恋人たちの予感」(1989)の流れを汲んでいるように感じた。相手役のケビン・クライン…

白痴(1951)

白痴 原節子 Amazon ドストエフスキー作品の黒澤監督による翻案もの。当初の上映時間よりかなりカットされて(265分→166分)いるという話。どこをどうカットしたのかよくわからないけれど、確かに冒頭あらすじが文字で説明されたり、パッと見では事情が呑み…

ええじゃないか

ええじゃないか 桃井かおり Amazon 少し前に観た今村監督の「女衒」*1の妙な勢いが懐かしく、同じくパワフルそうなこちらも鑑賞。評価が分かれたりしているらしいが、私はとても楽しめた。 幕末に民衆が踊り狂うということのみの知識だったが、長く続いた幕…

浮草日記

独立プロ名画特選 浮草日記 [DVD] 東野英治郎 Amazon 旅芸人meets炭鉱の組合運動。山本薩男監督ならではの題材。 原作者真山美保。苗字から「元禄忠臣蔵」の作者真山青果を連想したが、青果の長女で、1943年に青果氏と離反し、前進座に入った旨wikipediaに記…

「花束みたいな恋をした」と「一度も撃ってません」

最近気になっていた作品がwowowで放映されたので鑑賞。 一作目は「花束みたいな恋をした」 花束みたいな恋をした 通常版 [DVD] 菅田将暉 Amazon 「カルテット」「大豆田とわ子と三人の元夫」など脚本ドラマの発想が面白いなと感じている坂元裕二の脚本作品。…

「断崖」と「紳士協定」

ふや町映画タウンのオススメ作品のうちamazonプライムで観られるものを二本鑑賞。 一作目 ヒッチコックの「断崖」 断崖(字幕版) ケーリー・グラント Amazon タイトルから物理的ハラハラを想像してしまい観るのが遅くなった。物理的なものもあるが、心理的な…

花いちもんめ。

千秋実さんが認知症になった考古学の教授を演じ、1985年のブルーリボン賞やら日本アカデミー賞 最優秀主演男優賞を受賞された作品。千秋さんは好きなのでいつか観ようとは思っていたけれど、当時のイメージでは千秋さんの認知症の演技が壮絶であるというよう…

「シルバラード」「裸の町」「ハメット」

ここにはまだ感想メモを書けていないけれど、部分部分は面白いが作品として自分を持っていかれるほどではない映画をいくつか観て、飢餓感を感じ、それではと、いきつけの名画ライブラリー ふや町映画タウンのオススメをいくつか観ることにした。「シルバラー…

八月の狂詩曲、黒澤明 映画の秘密 八月の狂詩曲の現場から

手塚眞監督の「白痴」*1や「ビジュアル・エクスタシー」*2のシリーズなどの美しいビジュアルの映画をいくつか楽しんでいて、監督が手掛けた「黒澤明 映画の秘密 八月の狂詩曲の現場から」という「八月の狂詩曲」のメーキングビデオもレンタルすることに。 そ…

ノマドランドなどなど

11月になり、3月に亡くなった父が今年の頭年賀状交換していた方々への死亡通知を準備し始めている。父が筆まめだったため、長年に亘って手紙のやりとりをしておられた方もいらっしゃり、読んでいると相手の方と父の人生などに思いを巡らしてしまう。また未整…

「おらおらでひとりいぐも」、「千姫御殿」

あれやこれやと観た記録。 1.おらおらでひとりいぐも(2020) おらおらでひとりいぐも 田中裕子 Amazon 原作*1が好きだったし、田中裕子主演で沖田修一監督ということで大いに期待して鑑賞。若い時に東北を飛び出してきたのに、70歳を過ぎて東北弁で…

1000の瞬き

チャウ・シンチーの映画で相棒としてよく出てくるン・マンタ。とぼけた味がいつも楽しい。彼が出てくるとのことで観たこの作品、思ったよりずっと重要な役割。(写真 左下) マンタさんの苦労人ぽさが光る。赤チン、香港西武など時代を映すものものにもひき…

「サブウェイ・パニック」と「コックと泥棒、その妻と愛人」、「十二人の怒れる男」

今週はふや町映画タウンのオススメにあがっている名作を三本鑑賞。 一本目は「サブウェイ・パニック」(1974)。 サブウェイパニック [DVD] ウォルター・マッソー Amazon 一時パニックムービーというのが流行りすぎて敬遠してしまっていたのだが、これは…

ソクーロフ監督作品二本

アレクサンドル・ソクーロフ監督の映画を二本鑑賞。 一本目「穏やかな生活」。 穏やかな生活 [DVD] 古川利風 Amazon 明日香村の百年を超す家に住む老女の暮らしを静かにみつめるもの。amazonのリンクに名前が出てくる古川利風さんは、尺八担当。ほとんど言葉…

宮本武蔵どっぷり

先日来宮本武蔵やら佐々木小次郎やらの題材のものを何作か続けて鑑賞。 まずは「決定版」といわれているらしい錦之助ー内田吐夢監督バージョン。三作目まで感想を書いた*1が、四作目、五作目がまた楽しくパワフルで一気に観させる。 四作目「宮本武蔵 一条寺…

宮本武蔵(内田吐夢監督 錦之助版)前半

有名なのに今一つわかっていない宮本武蔵、この際ちゃんと知ろうとレンタル。メジャーな錦之助ー内田吐夢監督バージョンから鑑賞。この作品前五作なんだけど、一年に一回公開していたらしい。 一作目 宮本武蔵 宮本武蔵 [DVD] 中村錦之助 Amazon 錦之助演じ…

戦後時代劇二本

朝日新聞の金曜夕刊に載っている「私の描くグッとムービー」というコーナーが好きでよく読んでいる。各界の方が描く好きな映画のイラストとインタビューで構成されている記事。 少し前に京都の瑞泉寺というお寺の住職兼イラストレーターである中川学さんとい…

文豪ものふたつ

気が付けば文豪原作の映画を続けて観ていた。 豊田四郎監督の「暗夜行路」と森田芳光監督の「それから」。 「暗夜行路」はふや町映画タウン所蔵の日本映画傑作全集VHSで鑑賞。 movies.yahoo.co.jp タイトル通り池部良演じる主人公がふさいだり、自分の気持ち…

Wの悲劇

澤井信一郎監督が9/3に亡くなられ、映画好きの方々のtwitterでも追悼がたくさん書き込まれた。その中でも「Wの悲劇」の出来栄えをほめておられる方が多く、この機にやっと観る。薬師丸ひろ子が女性としての生き方を踏み出す姿にとてもリアリティがあり、確か…

おらおらでひとりいぐも

おらおらでひとりいぐも (河出文庫) 作者:若竹千佐子 河出書房新社 Amazon この作品が芥川賞を獲った時、家庭生活をまじめに営んできたものの一人暮らしになったら大きな声では言い難いが開放感も覚えてしまった老婦人の話という紹介をきいて妙に心惹かれる…