ろくでなし

 

吉田喜重第一回監督作品。

確かtwitterで話題が出ていて借りたものの、ジャケットをみた途端、虚無を抱えた若者の鬱屈、暴走・・みたいな自分が苦手な系列の映画か、と身構えた。

確かに新しい映画作りを意識したあえての棒読みみたいな60年代のクセは感じたのだけど、タイトルバックやカットがとてもしゃれている*1し、観ているうちにだんだんに松竹ヌーヴェルバーグ的な空気にもなじんできて、ストーリーも意外と意外と真摯だったと後味は悪くなかった。60年代ファッションは、昭和一桁生まれの母の若い頃のワードローブに似ていて、こんな時代を経て来たんだな、などとも思った。

*1:撮影 成島東一郎