2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧
1987年 根岸吉太郎監督 1983年の第7回すばる文学賞受賞作品が原作。発表当時原作を読んだはずだが、映画を観てこんな話だったかな?という感想。個性の強いドッペルゲンガーの幻影に振り回される話で、心理学で習った「無意識にのぞんでいる自分の影」と…
根岸吉太郎祭りの続きで吉太郎監督のロマンポルノ二篇。 1.「狂った果実」(1981) 狂った果実 [DVD] 本間優二 Amazon ↑不敵な表情でこちらを向いている女性は蜷川有紀氏。蜷川幸雄氏の姪っ子で、猪瀬直樹氏の妻らしい。 彼女が本間優二氏演じる主人公…
青い獣 ひそかな愉しみ[ビデオ] 日活 Amazon 1978年 武田一成監督 武田監督、今までにみた作品*1にどれもほんわかした抒情が感じられ好きだったので借りてみた。こちらは家庭内暴力事件がベースになっていて、深刻なテーマにもかかわらずエリート校に通…
根岸吉太郎監督作品を二本。 1.「ウホッホ探検隊」(1986) ウホッホ探険隊 [DVD] 十朱幸代 Amazon 先日 田中邦衛さんご逝去のニュースの時、twitterでこの映画のことが話題になっていた。私はつい小悪人役の仕事をまず頭に浮かべてしまう邦衛さんだが、…
先日「デカローグ」*1で関心を持ったキェシロフスキ監督を撮ったドキュメンタリー「I'm So-So...」(1995)と、キェシロフスキ監督作品「偶然」(1981)を鑑賞。 www.imdb.com 「I'm So-So...」とは、キェシロフスキ監督がインタビューの中で、「苦…
真昼の暗黒 [DVD] 草薙幸二郎 Amazon 橋本忍脚本の話題でtwitterに出ていたのだったか、あまり予備知識のないままに借りて観てみたら、娯楽性も兼ね合わせたがっちりした社会派映画で、しかも、実際に起きた「八海事件」の裁判に大きく影響を与えたという驚…
諏訪敦彦監督の作品を二本観た。 ひとつは「2/デュオ」 2/デュオ 柳愛里 Amazon ↑ビデオジャケットの写真があまりにも打ち沈んでいるもので怯みそうになるが、すごい吸引力のある作品。西島秀俊が壁にぶち当たっている役者役で、同居の彼女への八つ当たりっ…
60年代前半生まれの自分にとってはじめてみた天知茂さんは、2時間ドラマの明智探偵役という感じで、なんだか決まりすぎている・・という印象だった。 旧作邦画を観るにつけ、「東海道四谷怪談」*1の伊右衛門や「憲兵銃殺」*2でクールガイのイメージをまず…
www.ivc-tokyo.co.jp クシシュトフ・キェシロフスキ監督が1988年に発表した全10篇の連作集「デカローグ」、デジタルリマスターされ、今全国で公開されているけれど、観に行った方の感想をtwitterで拝見しているうちにとても興味を持ち私も観始め*1、最後ま…
90年前後のウディ・アレンの作品(「重罪と軽罪」(89)や「マンハッタン殺人ミステリー」(93)や)でよく見かけていた俳優アラン・アルダ。 www.imdb.com 脚本と主演を担った「ある上院議員の情事」*1が知的で面白い感じだったので監督作品を二作品を…
クシシュトフ・キェシロフスキ監督、名前は存じ上げているけれど敷居を勝手に上げ、観る機会を逸してきた。 先日twitterで、#映像美がお勧めな映画10選 というハッシュタグで複数の方がキェシロフスキ監督の「ふたりのベロニカ」を挙げておられ観てみるこ…
雪之丞変化 [DVD] 長谷川一夫 Amazon 名前だけは以前から知っていたこの作品、長谷川一夫は林長二郎時代にも撮っているし、大川橋蔵や美空ひばりも演じている。今回観たのは市川崑監督作品。長谷川一夫300本記念映画。 主人公が二役の舞台をからめた仇討ちも…
京都新聞で気になる記事を見つけると「行司千絵」さんという方の署名記事であることが多い。このお名前、どこかで見た・・と思っていたら、ブックマークして巡回している神戸山さんのブログ「2ペンスの希望」で行司さんの本のことを取り上げておられていたの…