アラン・アルダ

90年前後のウディ・アレンの作品(「重罪と軽罪」(89)や「マンハッタン殺人ミステリー」(93)や)でよく見かけていた俳優アラン・アルダ

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脚本と主演を担った「ある上院議員の情事」*1が知的で面白い感じだったので監督作品を二作品を観てみた。 「四季」 (1981)と、「くたばれハリウッド」(1986)(同名のロバート・エヴァンス作品とは別物)

 

「四季」はドラマ「金曜日の妻たちへ」(83)的に三組の中年カップルが四季折々に集まって時を過ごす物語。

「金妻」のような内部のドロドロはなく、「金妻」をみてからだとおとなしくみえる。あとでゆっくり考えると、タッチは同じTBSのドラマでも「カミさんの悪口」(93)などの方に近いかな・・

仲間がせっかくまじめに死の問題などを語ろうとしたらまぜっかえして終わったり、熟年離婚の犠牲になった傷つきやすい女子大生の扱いなどもじっくりしたフォローはなく、「やれやれ、困った」くらいの感じの処理で驚く。当時はこういう空気だったかもな・・しかし、80年代で中年カップルなどが出てきて、死をみつめるポール・ニューマン監督の「遠い追憶の日々」*2などはとても身近なアプローチの仕方で人生への寄り添い方が素晴らしかったなとつい較べてしまったりする。

だが、この作品、第39回 ゴールデングローブ賞(1982年)の最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル)、最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル)、最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル=キャロル・バーネット)、最優秀脚本賞などにノミネートされている。確かに芸達者が揃い、とてもナチュラルに状況を演じてはいたな。

キャロル・バーネット、ビデオジャケットの表紙にも写っているアラン・アルダの奥さん役の人か・・なるほど。

自分の目にはリタ・モレノという女優さんが個性強めで空気をさらいがちのようにみえた。「ウエスト・サイド物語」でアカデミー助演女優賞ゴールデングローブ賞 助演女優賞を受賞している方らしい。

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 「くたばれハリウッド」はアラン・アルダ演じる研究者が書いた独立戦争時代を舞台にした小説が映画化されるのだけど、好きなように変えられて・・というコメディ。

 

アラン・アルダの母親役でリリアン・ギッシュが出てきたり、色男の俳優役でマイケル・ケインが出てきて、すごい役者の華を発揮したり、やはりロケに来る女優役がミッシェル・ファイファーで、一見可憐なんだけど、やっぱり女優だな、って感じだったりは面白い内幕もの。ボブ・ホスキンスという俳優さんが調子のいい脚本家の役でその面々と同じくらいの感じの扱いでビデオジャケット表面を飾っておられるが、ニール・ジョーダン監督「モナリザ*3の主役の人だったか!

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