ドレミファ娘の血が騒ぐ

 

ドレミファ娘の血は騒ぐ [DVD]

ドレミファ娘の血は騒ぐ [DVD]

 

 VHSにて。

先日万田邦敏氏の「UNloved*1をみて感銘を受け、万田氏がこちらの脚本も担当しているとのことでみてみた。またちょうどこの作品の翌年の山田太一氏のドラマ「時にはいっしょに」で、男の子をもてあそぶような、でも、根はかわいいような、意外としっかりしているような、微妙なラインの女の子を絶妙に演じていた洞口依子氏のデビュー作ということで、そちらのラインからも気になり観てみることに。

80年代の空気が画面中からあふれていた。80年代に学生だった自分には懐かしい感じだけど、自主映画のパロディみたいな棒読み的せりふ回しなど今の若い人がこれをどう評価するのか、そこはわからない。もっと時を経たら、かわいらしい、と評価されるかもしれない。先日観た滝田洋二郎監督の「痴漢電車 下着検札」*2みたいな空気も感じた。

出てくる建物がとてもムードがあり、調べたら映画ライターのモルモット吉田さんのブログ記事にたどり着いた。

molmot.hatenablog.com

幡ヶ谷にあった東京工業試験所という場所だったんだ・・「マルサの女*3でも使われたとあったが、なるほど、そういえばこの建物だった・・

洞口氏は透明感があってなかなか魅力的だった。

 

時にはいっしょに (山田太一作品集)

時にはいっしょに (山田太一作品集)

 

 

眠るパリ/幕間

 

眠るパリ(1923)/幕間(1924) [DVD]

眠るパリ(1923)/幕間(1924) [DVD]

 

 VHSにて。

 

「眠るパリ」ルネ・クレール監督の処女作、「幕間」は文字通り幕間上映に使われたとのこと。「眠るパリ」は、SFめいた話だけど、モボ、モガのような連中がエッフェル塔の上で繰り広げるおどけたようなかわいらしさがあり、間間のデザインもとてもしゃれている。それは、藤田嗣治の絵からも感じた空気だった。どうやらそれは、1920年代のパリの雰囲気のよう。 

↓こんな番組があったらしい。再放送したらみてみたい。

www6.nhk.or.jp

 また「幕間」の方はただ当時の小粋な若者の作ったしゃれた映像みたいにみていたが、こちらのブログによると、錚々たるメンバーが出てきていたらしい。

おっぱいとお月さま

 

おっぱいとお月さま [DVD]

おっぱいとお月さま [DVD]

 

カタルーニャで暮らす人々、伝統行事「人間の塔」、ショー芸人、少年のあこがれ、そして、ぶっ飛んで素敵な世界観。フェリーニ的な魂も感じる。音楽も、びっくりするような個性的で美しい画面も心に残る。マチルダ・メイの舞台でのポーズ、とても美しかった!

ジャック、ペギー・スーの結婚

 

ジャック [DVD]

ジャック [DVD]

 

 みたのはVHS版

  

ペギー・スーの結婚 [DVD]

ペギー・スーの結婚 [DVD]

 

 

かわいい系統のコッポラの映画*1の話をtwitterでしていて、90年代の「ジャック」と80年代の「ペギー・スーの結婚」をまとめてみてみた。

「ジャック」は、細胞の成長が早いこどもの物語。ロビン・ウィリアムズが10歳の少年を演じ、ジャケットの通りの見かけだけに、通うことになった小学校でも怪物扱い。私も観るまで失礼ながら形態変化によるドタバタ劇的なみたいなものかと思い込んでいたが、ジャケットには二十代で早世した監督の息子さんに愛情を込めて捧げた作品とあり、実際観てみたら老いや死の問題にずっと早く直面して、終わりがあるならなぜ学ぶ、生きる、という、人間の根本のテーマを、こどもらしい過程を経てやっと友だちができたジャックを通して、親しみやすく描いたもの。ジャックが学校になじむきっかけになる派手派手なシングルマザーの息子で、悪ガキだけど繊細なところのあるルイにひきつけられた。アダム・ゾロティンという俳優らしい。息子のことも思っているけれど、夜のバーでマンハントもしてしまう彼の母親役フラン・ドレシャーの感じもあるなあと思いながらみた。彼女がなかなか魅力的にみえるのだけど、コメディ経験のある方らしい。また、ジャックの美しい母親役ダイアン・レイン、ジャックがはじめて外泊した時の自立を喜ぶべきなのに戸惑う姿など本当に母親あるあるだと思った。冒頭ハロウィーンパーティの仮装をして浮かれていた夫婦が、ジャックとともに成長するという部分も大きい作品だと思う。ルイ以外の友人たちの個性の描き分けも良かったし、途中ジャックがやけを起こして出かける酒場でのエピソードの回収も嬉しかった。

ペギー・スーの結婚」は、こどもも大きくなって、夫の浮気でデスペレートな気持ちになっている主婦ペギー・スーが、高校時代にタイムワープしてしまう物語。その後の人生経験がプラスされているからなんだか普段と違う様子になって周りを驚かせたり、結構自分のペースで高校時代をやり直しているペギーを見ていて楽しい。年を取って経験が豊富というのは武器だなという気になる。私自身、若い頃のことを思い出して、今タイムワープしたらあそこのあの行動はやり直したいと思うこともあったりするので、なんかえらく興味深く観てしまった。胸のロケットが象徴しているペギーが一番大事にしたいものを時間旅行の末きっちり認識する過程はこっちも一緒に旅をして、自分の生活も見直させてくれるようなものでなにかアメリカのよき伝統も感じられるような映画だった。

 

いずれもふや町映画タウンおすすめ ☆☆(けっこう、おすすめ!!)作品。

恋の力学

 

恋の力学【字幕版】 [VHS]

恋の力学【字幕版】 [VHS]

 

 

「ディーバ」の原作者による原案とのことで、カジュアルなんだけどクラシックが骨格にあってとても素敵。南米、アフリカ、フランス、ロシアないし東欧(ドイツ歌曲を愛するグレゴリエフ教授、多分ロシアからの移民っぽいが確証なし)イタリアの文化が入り混じり楽しい。オペラの使い方もとても素敵なんだけど、ビデオジャケットの解説によるとマリア・カラスの歌声を使っているとのこと  

ふや町映画タウンおすすめ☆(ちょっと、おすすめ!)。わたしはちょっとどころか、もっとおすすめ!

ミラグロ

 

ミラグロ/奇跡の地 [DVD]
 

ロバート・レッドフォード監督作品。もちろんみたのはVHS版。

リゾート地建設さらにはそこからさらなる金儲けの餌食になりそうになっているニューメキシコ州ミラグロ。地元のヒスパニック系住民はすっかり白人に搾取されているが、その日を生きている。それを、大上段の社会派映画として描くのでなく、地元の人の土着の信仰を話に組み合わせ、ファンタジックでユーモラスに、そして真剣に、ちょっとした偶然の組み合わせから話が回っていき、人々がかわっていく、それを描いたもの。押しつけがましくなくじんわりと心に広がるよい映画をみた喜び。

お年寄りの出てくる映画が好きな自分には、キーになる豚を飼っている村一番の老人と彼にしか見えない天使の老人などの配役がとっても嬉しい。この人たちが中心にすえてあるから味があるし、でもそれで地味になりすぎない塩梅の使い方で素晴らしい。

かねがね ポール・ニューマンの作る映画って地道で人の心の機微に触れていていいなあと思っていたのだけど、コンビで活躍していたレッドフォードも素晴らしい作品を作っているのだなあとつくづく思った。サンダンス映画祭の主宰など、目配りにもかねがね感心していたのだけど。

こちらもふや町映画タウンおすすめ作品。(☆☆☆ かなりおすすめ!!!)

ジャン・コクトー、知られざる男の自画像 サント・ソスピール荘

 

ジャン・コクトー、知られざる男の自画像 [DVD]

ジャン・コクトー、知られざる男の自画像 [DVD]

 

 「知られざる男の自画像」の方は、コクトーのインタビューや「オルフェの遺言」などの映画などをとりまぜたコラージュ的作品。コクトーの「美女と野獣「オルフェ」*1そしてこの作品などをみて、コクトーと周辺の人たちになにか美輪明宏三島由紀夫などのグループみたいなイメージを抱くようになった。神々しいような美を信奉して近寄りがたいようにみえながら、愛をとても大切にしているようにも思われて。。

「サント・ソスピール荘」はコクトーの壁画がある場所だけどコクトー自身の説明とともに紹介される。コクトーでイメージする線画や、星のマークのような絵もあれば、色が塗られているものはピカソゲルニカみたいなタッチのものもある。ピカソとは交流があったらしいけれど、あんなピカソタッチのコクトーの作品もあるんだな・・