2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

川の流れに草は青々

侯孝賢の初期の作品。日本の80年代映画とも似たテイストが漂っているが、田舎の小学校のこどもたちを優等生すぎる感じでなく、でもとっても魅力的に描いている。 「おしゃべりな映画館3」で淀川長治さんがすごくほめておられるのだけど、そのほめかたをみ…

映画のウフフッ

タイトルは軽いタッチなんだけど、基本衒学的な文章で結構苦労して読んだ。わからない人にもわかりやすく、という文章でなく、専門雑誌を読んでいるような感じ。知っている事柄については深い洞察に新たな視点を与えられたことも多々あったのだが、まるで知…

2001年宇宙の旅

いつかちゃんとみようと思っていたこの映画、先日テレビで放映しているのをたまたまみて、宇宙船の中のデザインのスタイリッシュさにみとれ、さらに、なんだかすごいことになっていくストーリーにひきこまれ、改めて最初から以前とってあったビデオでみてみ…

マザーウォーター

なじみの風景がいっぱい出てきて悪くはないのだけどなんか雑誌を読んでいるみたいな感じ。気持ちのいい切り貼りをみている雰囲気。台詞も雑誌的で、なにもここでこんな台詞つけなくても黙々とやっときゃいいのになー、ってなところがちょっとあった。もっと…

三国志 19巻

やっと曹操が魏王になった。おじいさんキャラの私にはうれしい黄忠、厳願の活躍。曹操を翻弄する左慈老人の鶴に乗った姿のかっこいいこと。キョンシーのようなものまで登場して・・横山氏の絵がまたコミカルなので楽しい。 いつもあとがきが楽しいのだけど、…

西原理恵子の人生画力対決 2

西原理恵子氏の、お代を出して読んでくれている人に楽しんでもらおう、っていうプロサービス精神は素晴らしい。さまざまなマンガ家たちとスケッチ合戦を繰り返すのだけど、相手や自分の描いたものへのツッコミ力に感服。赤瀬川原平さんの路上観察ものを読む…

消えたマンガ家 3

友人が細かい仕事をしていてリスペクトしているマンガ家さんとして内田善美さんという方を挙げていて、最近描いてないけれど・・といっていたので、調べてみたらこの本に取り上げられているらしく、読んでみた。ちょうど、四方田犬彦氏が絶賛していた岡田史…

童年往時

1947年に中国に生まれ、祖母や両親らと台湾へ移住した主人公アハ。緑豊かな、のどかな村での生活は、どこか日本人にも懐かしさを覚える原風景のようだ と、ビデオジャケットに書かれているのだが、主人公の住まいの、畳と障子のしつらいなどがとても日本…

サンシャイン・クリーニング

「リトル・ミス・サンシャイン」のスタッフが作ったということで、同じ味わいがある。あちらの革命的な人気に比べるとこちらの評判はまずまず、ってところみたいだけど、私は愛おしかったな。逆にリアルさのさじ加減がさらに絶妙になっている感じでいい作品…

少年Mのイムジン河

「パッチギ」の原作になったといわれているこの本、若い人に向けて書かれた絵本みたいな本なんだけど、同時期に松山さんの「もう話してもいいかな」を読み(こちらは最後まで読む前に図書館の返却期限が来てしまったが)両方でかなり詳しく60年代に「イム…

7人のシェイクスピア 1,2

シェイクスピア劇の荘重な感じってかっこよく感じるのだけど、どうも流麗過ぎてなんだかわからないこともあるんだけど、多分あのことばの誕生についてゆっくりおもしろい推測をして描いているらしいこのコミックは読みやすい。 登場人物たちの、自分の工夫で…