西原理恵子氏の、お代を出して読んでくれている人に楽しんでもらおう、っていうプロサービス精神は素晴らしい。さまざまなマンガ家たちとスケッチ合戦を繰り返すのだけど、相手や自分の描いたものへのツッコミ力に感服。赤瀬川原平さんの路上観察ものを読む時もよく感じるのだけど、そこに素材があってもおもしろいお題がなければ売り物にならないわけで、そこのところが絶妙だ。赤瀬川さんもサイバラさんも。
吉田戦車の回に書いてある
みんなはどうなんだ。ついてってるのか。
ジムジャームッシュの映画みたいになってないか。
吉田戦車半分面白い。
半分さっぱりわからんちん
(p3)とか、ほんとどれも、頷いて笑わしてくれるし、相手に対して守るべき一線は必ず守っているそのさじ加減、「ほめ殺し」の反対語、たとえば「あざけり敬意」みたいなのがサイバラさんはとてもうまい。
- 作者: 西原理恵子
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/09/13
- メディア: 単行本
- 購入: 9人 クリック: 82回
- この商品を含むブログ (49件) を見る