2011-01-01から1年間の記事一覧

内子へ

12月の頭に内子に。 歌舞伎や文楽の興行のある内子座と古い街並みの話を以前からきいて、興味を持っていたけれど、行くことが決まったのがぎりぎりだったもので、 とりあえずじゃらんで空室のあった旅館松之家というところに宿泊。こちらがとても素晴らし…

ちいさくてかわいい 切り絵パターン素材集

CD-ROM付 切り紙パターン素材集作者: 成美堂出版編集部出版社/メーカー: 成美堂出版発売日: 2010/09/07メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見るCD−ROMに型紙がついていてなかなかにかわいらしい切り絵が作れます。 これで娘が作った年賀…

なかむら るみさん

泉麻人さんが一緒に仕事される方っていい味のイラストを描かれる方が多いなと思う。有名どころでは蛭子能収がイラストをつけたものとかも楽しい仕上がりだったけれど、泉さんの仕事を通して知ったのがこのなかむら るみさんと、すでにKW登録している佃 二葉…

あらかじめ失われた恋人たちよ

時代色豊かなATG作品。観念的。村の祭など当時考えらえていた古い日本社会と、そこには異物として存在してしまう三人の姿に「イージーライダー」のような空気を感じる。若き石橋蓮司さんのリアリティもあり愛嬌もある情けなさっぷり。大したもんだ。桃井かお…

川西英コレクション収蔵記念展 夢二とともに

先週の土曜日川西英コレクションに。夢二のコレクションも小さいものやセノオ楽譜、千代紙などに惹かれたが、川西さんの木版画仲間同士の「作品交換」として集められたのでは、と記されていた前川千帆さんという方の温泉シリーズなどが現代にも通じる若々し…

竜馬暗殺

なんともかっこいい映画だった。企画のところには黒田征太郎氏の名前もあったし、題字は野坂昭如氏。音楽も映像も渋い。黒木和雄監督と原田芳雄氏の仕事で、私が一番最初に見たのは「父と暮らせば」*1だったのだけど、若いころはこういうのとか「祭りの準備…

Frau Pilz

白川通の北大路近くを山の方にあがっていくとある、とてもキュートなきのこのおうちな雰囲気のドイツ菓子Frau Pilz。「きのこ婦人」という和名の通り、きのこをイメージしたクッキーなどとにかくかわいらしいのだけど、かわいいだけじゃないしっかりした風味…

しあわせのカタチ〜脚本家・木皿泉 創作の“世界”〜

TV

NHKハイビジョン特集でやっていた表題の番組やっとみられる。木皿泉ご夫妻のドキュメンタリーに薬師丸ひろ子さんたちのドラマ(木皿さん宅で撮影)をはさみこみ、すごく自然にご夫妻の生き方が伝わってくる。障害や病気という要素がはいってきた時、その日常…

マリヤのお雪

「脂肪の塊」を翻案したもの。「脂肪の塊」は、前に「名作平積み作戦」という番組で大森望さんのプレゼンテーションがとってもよくて、いつか読んでみたいものだと思っていた。あのプレゼンがなかったら誤解したままだった。ビデオ屋さんによると「脂肪の塊…

ママはテンパリスト4

ああほんとにいつもおもしろい!今日もかなりヘコみ疲れていたが、これを読んでごろっとしていたらかなり元気になった。声を出して何度も笑う。東村さんなんかテキパキしていてかっこいい。あやかりたい。息子さんが小学生になるのを機に連載をやめるのもい…

瀧の白糸

活弁版の「瞼の母」の松田春翠の名調子がわかりやすくもおもしろい、と思い、同じ松田さんが弁士としてついているこのビデオをみてみる。前回男性主人公の股旅ものっていう素材にはぴったりあっていたと思った松田さんの調子が、女性の細かい心情をあらわす…

寝盗られ宗介

原田芳雄さんが亡くなられた時、思い出として彼の「愛の讃歌」を挙げておられる文章をいくつかみたが、この映画でのことかな・・とても素晴らしかった。原田さんの芸域の広さをまたひとつみせつけられた。 「寝盗られ宗介」というタイトルから、「蒲田行進曲…

双調 平家物語 11

清盛が太政大臣になるところまで。以前三十三間堂に行ったとき、壮観な眺めに驚き、おびただしい千手観音の数にどういう経緯でそういうことになったのかと思っていたのだけれど後白河院の思いつきによるものだったんだ・・納得。双調平家物語〈11〉平家の巻(…

信長協奏曲 5

「元亀争乱」といわれている浅井長政の離反の話。我が家から一番気軽に行ける温泉のある朽木村の朽木元綱という領主がキーになっている。あのあたりを信長が退却していったんだ。。信長協奏曲 5 (5) (ゲッサン少年サンデーコミックス)作者: 石井あゆみ出版社…

信長協奏曲 3・4

竹中半兵衛ってえらくかっこいいな。飄々として涼しい視線、だけど決して冷たいんじゃない感じ・・「スラムダンク」の仙道のようだ。足利義昭は、ちょっと前三谷幸喜氏が演じていたのがよくわかる感じ。信長協奏曲 3 (3) (ゲッサン少年サンデーコミックス)作…

或る夜の殿様

先日から何本かみている小国英雄脚本作品。ハリウッドものへの造詣が深いときいているのだけど、これも、そういう風味。(タイトルからしてそういう気配。) 結構悲しそうな奥さま役とかでよくみていた吉川満子が思いっきり嫌味なマダムとして登場。飯田蝶子…

信長協奏曲 2

ちょろちょろっと見た大河ドラマと重ねながら読んでいる。その昔松坂慶子が演じていた濃姫(この本の中では帰蝶という名前で描かれている)や斎藤道三、前田利家、柴田勝家とお市の方(この巻ではまだ子供)。うのみにしちゃいかんだろうけれど、断片的なシ…

信長協奏曲 1

青年誌っぽい絵柄で手に取るのを躊躇したが、読んでみたらなかなかいい。勉強嫌いで体力だけに自信がある高校一年生サブローがタイムスリップし、病弱で顔はサブローにそっくりな信長と王子乞食状態。信長が現代にやってきて時代錯誤的におもしろいことをい…

十三人の刺客

片岡千恵蔵氏の戦前の映画のビデオ屋さんのおすすめを見続け、おすすめマークのついているものはだいたいさらってしまったので、昭和38年のこの作品をみる。片岡千恵蔵氏はすっかり貫録の大御所に・・副を務めるアラカンさんがかなりいい場面が多し。いよい…

クレールの膝

80年代にロメールの映画いくつかみたのだけど、久々に。先日読んだ「悪人」*1で、映画好きの登場人物によって語られていたから。最近ずっと戦前日本のかわいらしい時代物ばかりみていたので、恋愛や欲望についてぐだぐだいってる登場人物に滑稽なものを感…

ベッジ・パードン

wowowの紹介記事によると「三谷幸喜が“初めて”照れずに書いたラブストーリー」とのことだけど、なるほど。今まで三谷さんの作品で恋愛系の事柄が出てくるとなんだか居心地が悪かったのだけどご本人が照れていたんだ・・ポスターなどからみて野村萬斎氏などが…

忠臣蔵 天の巻 地の巻

大石内蔵助がいよいよ江戸に討ち入りに行く時、立花左近という人の名をかたって、出くわした当人と・・という部分があるのだが、その話の流れはこんなことあるかいな、って感じなのだけどバックに流れる勧進帳の音楽とあいまって楽しめる。立花左近のことを…

番場の忠太郎 瞼の母

有名な瞼の母のおはなしの最初の映画化作品。弁士の松田春翠という人の言葉がすごく映像とぴったりで楽しめる。流れるセリフ表記も凝っていて無声映画っておもしろい。松田さんは無声映画のフィルムを蒐集し、膨大なライブラリーを築かれたとか・・マツダ映…

平家物語 10

平治の乱。なんといっても目立つのは悪源太義平。(wikipediaによると「悪」って善悪の悪ではなくて、「強い」「猛々しい」くらいの意味らしい。で、これを書いている時点で11巻もちょっと読んでいるのだが11巻はじめの悪源太のせりふがまた素晴らしい!…

ハーブ&ドロシー

好きな作品を集めていったら膨大な現代アート作品のコレクターになり、そのコレクションがナショナルギャラリーで保管されることになったすごくつましいハーブ&ドロシー夫妻のドキュメンタリー。ビデオや古本の世界で似た感じの人がいるな・・完全に置き換…

幻影博覧会 4

小学生のころに親しんでいた江戸川乱歩シリーズのような雰囲気。ダークな雰囲気もありながら基本の基本のところでは人間への信頼が描かれているところなどもそういう感じ。幻影博覧会 4 (バーズコミックス)作者: 冬目景出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス発…

男の花道

長谷川一夫という俳優さん、「二枚目俳優」って感じでもうひとつピンとこないなんてビデオ屋さんで語っていたら、彼は女形出身で挙止動作がとても美しいということを教えてもらった。で、この映画、女形に扮して踊る姿はほんとに流麗だった。ストーリーは中…

ゲゲゲの女房

ドラマの方のファンの人のあんまりよくない評判(吹石一恵がずっと仏頂面なのがどうも。。的な)を先に読んでいて、でも、宮藤官九郎の水木しげる姿は向井理氏よりリアリティあるなぁと、多くは期待しないけれどとりあえずみたいな気持ちでみたらなかなかよ…

ハナ子さん

昭和18年マキノ正博作品。最近戦前〜戦中のマキノ作品をいくつかみているけれど、工夫があってしゃれてておもしろい。遅まきながら敬服。「主婦の友」に連載された杉浦幸雄という方のマンガを映画化した作品ということだが、髪型も含めちょっと「サザエさ…

猫座の女の生活と意見

浅生ハルミンさんがあちこちの雑誌に発表されたものをまとめたもの。古本屋さんでアルバイトしておられたこともあり、古本と古本を愛する人のための雑誌「彷書月刊」に載っていたものも多く、映画版の「私は猫ストーカー」で描かれていた、原作にはない主人…