ファースト・カウ

 

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Xで評判を仄聞し観てみた。

森の闇などこっちの視力や画面の調子が気になるほどの真っ暗の見えにくさ。キャンプに行った時の灯りのない道を歩く怖さや、片桐はいりさんがNHKスィッチインタビューで体験されていた闇を歩く感覚*1とはこういうことだなとは思い、そこを表現したいのだなとは思った。ただ見づらいのは少しきつかった。

闇の扱いもそうだけど、西部開拓時代ってほんとはこんな感じだろうなあというリアリティを大事にしている話の進め方。すっかり様式的な形に慣れている身にはとても新鮮。派手な盛り上げなしにドキドキし心を掴まれるドラマを作っているケリー・ライカート監督、やはり皆が褒めるだけある。

*1:暗闇ガイド中野純氏との対談