東京異形散歩、モダン京都

東京吉原にある遊郭専門の本屋さんカストリ書房が、先月京都に出店をされていて、のぞきにいった。濃い本も多数並ぶ中、惹かれたのは
「東京異景散歩」

と、「モダン京都」
モダン京都

モダン京都

の二冊。

「東京異景散歩」の方は遊郭の跡地の他、戦争遺産、事件現場、闇市の跡など実は気になっていた場所が今のどこか、ということがたくさんの写真と一緒に紹介されており、ビジュアルで味わえる。
池袋サンシャインシティには東京に住んでいた時最寄り都会だったのでよく出かけていたが、巣鴨プリズンの跡地であることを知ったのはのちのことだった。絞首台のあったところといわれている石碑のことも知らないままだった。
またその時、ちょいと気になっていた名前「光が丘」。成増飛行場からグラントハイツという米軍宿舎への変遷。滑走路が美しい緑道になっていること。
東京の、名前は気になっているけれどどんな風景なのかなと思っていた場所が確認できる本。


「モダン京都」の方も、席貸と呼ばれる場所が多くあった界隈中心に話が展開されていて、今現在遊楽の場所と認識していないエリアについての記述が興味深かった。
特に丸太町の北の東三本木。折れ曲がる道が気になっていたが、「暗夜行路」にも出てくる宿屋街だったよう。その由緒を北政所までさかのぼると伝えられる歴史的な遊里だったとか。
もうひとつは平野の巫女街。
近代京都オーバーレイマップをもとにした分析も多く、科研費の助成を受けた研究成果の一部であるらしく、とても専門的。