読書する女

 

読書する女(字幕版)

読書する女(字幕版)

  • ミュウ=ミュウ
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人を食ったようなパッケージの写真をみて長い間敬遠していたが、観てみたらなかなか楽しめた。出張朗読という職業の物語。その話を読む女という二重構造になっていて、本の世界と現実の混じり合いを楽しむ構造になっている。

描かれる出張先で出会う人々との寓話的なつながり。それぞれの訪問先が色分けされていて絵本のように楽しい画面。私も成人相手にものを教える仕事をしているのだけどやりとりしているのは技術というより相手の人生とのかかわりのような気がしていて、自分の暮らしまでが美しいベートーヴェンの曲に彩られたこの映画のワンシーンのように感じられてしまった。この物語の中では将軍の老未亡人、小さな女の子などのシーンは頼もしいし楽しいのだけど男がらみだとなんか勘違いばかりされていてそこはつまらないなあと思ってしまった。