ウィズ

 

「ジュディ 虹の彼方に」*1を観た影響で「OZ」系列のものをなにか観たくなった。悪い評判をちょっときいていたような気もしながらの「ウィズ」。

しょっぱなは、主人公ドロシーが嵐で飛ばされる前の家庭の描写だが、ダイアナ・ロス演じる主人公がもういい大人で内気という設定に違和感を覚えた。しかし飛ばされてからドロシーを迎える世界はNYの暗黒部分を派手に演出したミュージカルという感じで「ん?なかなか面白いのでは?」という気持ちに。ドロシーが出会う相手に対してちょっと説教臭い感じがするのも、学校の先生という設定ならまあ自然かという感じ。一番に出会うかかしがマイケル・ジャクソンと気づいてからは彼にひきつさられる。映画「ドリーム・ガールズ」で、彼がモデルと思われる男の子がダイアナ・ロスがモデルの歌手にあこがれていたエピソードがあったなあと思い出す。スターの歌唱やダンス部分はとてもいいし、仕掛けも凝っているところもある。後半に出てくる「しごき工場」の有様も奴隷労働そのもので社会派監督のシドニー・ルメットらしさも感じたり。ただ話の骨格は適当。楽曲は良し。