11巻の登場人物たちがおさまるところにおさまる感じ!「ANOTHER STORY」の心にしみる感じ。かなさんが、「ANOTHER STORY」まで読んだほうがいいとおっしゃってくださったとおり。
11巻につけられたエッセイで村山由佳さんが「ANOTHER STORY」に入っている「光の庭」について、
この短い物語について作者は、「鎮魂と再生の物語が描きたかった」と述べている。しかし、光の庭に立つことによって魂を鎮められ、再び生きる力を与えられるのは、英二やシンや暁といった登場人物たちばかりではない。彼らの激しいいきざまをずっと見守ってきた読者の側でもあるのだ。
ということばその通りだ。
そして、あとがきは最後まで読んでからまとめて、ときかせてもらっていてよかった。
今読むから素直に頷けるところ多々。
4巻の片岡義男さんの、
『バナナ・フィッシュに最適の日』とは、ア・ナイス・デイ・フォ・ダイイング(死ぬに最適の日)という言葉の、サリンジャー的なもじりではないか。
という言葉。
サリンジャーの『バナナ・フィッシュに最適の日』を読んだときわけがわからなくて釈然としなかったことが、こうして、吉田さんの「BANANA FISH」を読んで、そして義男さんの言葉を手掛かりに考えると納得がいく感じがする。
10巻の吉田真由美さんのリヴァー・フェニックスとアッシュ・リンクスの頭の中での同一化の話も興味深い。アッシュそのものといった趣のあるという「モスキート・コースト」、未見なのでみてみようかな・・(もうひとつ挙げてあった「旅立ちの時」*1はちょうど最近みたところで、大いに同意。)
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