ケイコ目を澄ませて

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前から評判はきいていたこの作品、もうすぐアマプラに入るらしいが、「音が大切なので、劇場の方が良いと思ってしまう。」というtweetを拝見し、あわてて劇場公開を探したら近くの出町座でロングラン上映中。バリアフリー日本語字幕付き上映というのをはじめて体験。

聴覚に障害があり、プロボクサーになりたい女子を岸井ゆきの氏が演じる。こうあってほしかった!というような描き方。やたら劇的に観る方との違いを描くのでなく、この主人公の世界はこうなんだなと内面にすんなり取り込めるし、彼女はボクシングの世界だけど自分にとっても同じような世界があって・・と、自分ごととして映画を観た。

彼女が所属しているジムの所長の三浦友和がまたいい。彼のジムが彼女にとっての大事な場、設備とかではなく・・とこちらにわかるシーンが突き刺さる。

ホテルの清掃員の仕事をしている彼女の職場での細かい表現や一緒に住んでいる弟や試合の時上京した母の様子なんかも、こういう風にそれを表現するかという的確さで、三宅唱監督評判はきいていたけれど、さすがだと思わされる。

どの登場人物も印象を残していた。いい時間を過ごせた。