在宅死 "死に際の医療"200日の記録

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この特集の小堀医師は、面倒をみる家族の健康を含めての在宅医療という考え方でそこはとてもよいと思った。人が何人か一緒にいる場合、それぞれの都合の折り合いって本当に難しい。いくら立派な理念であっても笑顔で対応できなければしょうがない。
盲人のお嬢さんと病に倒れたお父さんの暮らしが紹介されていたけれど、そばに住んでいるおばさんのあたたかい人柄とサポートは本当に欠かせないものだったろうと思う。お嬢さんの天使のような声には特別のものを感じた。特別のものが、特別でありつづけるための支え。
このお父さんの最期をみていると、ついこのあいだ亡くなった母の臨終の時を思い出した。わたしの場合は、要介護5の母が病院で最期を過ごさせてもらって、こちらはゆとりのあるつきあいをさせてもらって本当にありがたく思っているのだけど・・

小堀医師のもとに働く少し若い医師の紹介もあった。マザーテレサの「死を待つ人のホーム」の説明も。はじめ、なにもしないで見守るということに反発を感じもしていたらしいけれど、今ではそれでよい、よりそうだけでよいという考えでおられるそう。わたしも、若い時この「死を待つ人の〜」という言葉に衝撃を受けたけれど、それこそ、柳美里さんの「春の消息 魂の秘境から」*1に出てきた、死と生をわけてしまう考えだったのかもしれない。母の見舞い、最後に近いときには、医療的なことより、今を安らかな気持ちで過ごしてほしいという気持ちが強く、またマザーテレサのホームのことも思い出したりしていた。

在宅医療についてはクローズアップ現代のまとめ(こちらはおもに問題点)もとても参考になる。