サスペリア part2

 

ダリオ・アルジェント監督 1977年作品

「処刑男爵」*1に出てきた気になる女の子ニコレッタ・エルミがまた登場ということや、とにかくファンが多く、よく視聴しているyoutubeの「暗黒迷画座」でも取り上げられていた*2ので私も鑑賞。

イタリア映画全般に感じるのはスケールの大きな歴史的建造物の前での日常が面白いなということ。

以前観たルチオ・フルチの「ザ・サイキック」(1977)に手触りが似ていると思ったのはそういうクラシカルな邸宅が舞台で、透視だとか超能力の話が出てきたりするからかな。雰囲気は異常に盛り上げられ、ちょっと70年代の横溝正史ものとも共通項を感じる。世界的潮流?

ダリオ・アルジェントも、ルチオ・フルチも、「処刑男爵」のマリオ・バーヴァもどうもジャンルとしてはジャッロ映画というものにあたるらしく、wikipediaの解説を読むと

この映画で出て来た皮手袋などもジャッロ映画のエンブレムらしい。

こわがらせる雰囲気は超一級だがこれまた過程を愉しむ映画で結局何であんな大仕掛け?という気持ちや、おどろおどろしいのに突然湿っぽい要素入れてきたりするところは横溝映画をみたあととちょっと感じが似ている。

日常のちょっと軽い部分と地続きの藪から棒の凶行場面、クラシカルな邸宅ばかりでなく70年代モダンな意匠の中での事件という構図の面白さも魅力だろうな。