ふや町映画タウンのおすすめで観てみた。
船の群像劇、若きジョン・ウェインもほんの乗組員の一員という感じで回っていく。
船はこどもの時の学校のようにその中に入ってしまったら大して気の合わないものとも生活を共にし、決められたことを守ってやっていかなければならない。
ジャケット写真のジョン・ウェイン演じるオルセンという若者と一緒に写っているアクセル役のジョン・カレンがすごくいい。清涼剤的な彼のいちいちが。頼りになるとかいうタイプではない、その加減がまたいい。でもオルセンを思う気持ちは人一倍で。船の中、そして降りてから、観客の気持ちに近い立ち居振る舞いをし、彼の傍らでこちらは物語に入り込む。
船員の都合なんかお構いなしに危険な業務に一蓮托生、その中で疑心暗鬼も生まれ。。それらをうまく描いていき、基本的にただ起きたことを口数少なく描いているのに優れた表現により観ているものは自分の気持ちを持っていかれ自分の経験と重ね合わせぐっとくる。
大変な大変な船の仕事、降りてからがまた一大ドラマ。ここがまた凄く盛り上がる。
やるせなさを盛り上げる物語内では敵方の表情!観やすく、そして気持ちをもっていくジョン・フォードのこの仕事ぶり。
流れる曲がまたいい。
何も知らない間は船路の愉しさを想像しそうな優雅さだが、描かれているのは生易しい船路ではなかった。そこがまたいい。やはり名作。