昭和

屋根裏の散歩者

これまたtwitterでの石橋蓮司さんのベスト5に挙げてられた(こちら)意見から、さらにまた最近追っかけている田中登監督でもあるので鑑賞。 石橋さん、対象への特殊なアプローチぶりが和製テレンス・スタンプ(「コレクター」*1時)みたいな雰囲気。 田中登…

女組長

映画comの紹介 江波杏子扮する女組長とは鳶、ゐ組の組長の跡取りという事。時代は明治末期。新橋駅近くの運輸に関する利権を巡ってのきなくさい騒動。(←火消しだけでなく、運輸業に手をのばしたりしていたらしい。) 江波杏子は、火消しの跡取り娘ではある…

人妻集団暴行致死事件

大傑作。 昭和53年度作品。キネマ旬報ベストテン第8位。ロマンポルノのベストに挙げる方もいらっしゃるとのことだったが、よくわかる。 地元で再会した不良仲間三人。根はそんなに悪い奴らではなく、ごくごくどこにでもいそうな若者たちが、ただもう愚かし…

この世界の片隅に 前編・後編

映画*1の方がわかりやすく作ってあるような気もした。 原作の方が色々な方向からその時代を描いているのだけど・・特におもしろかったのは前編の悩み相談の形式を使って描いているところ。後編の愛国かるた、衣料切符を女の子の入学にいる一式として描いてい…

おんなの細道 濡れた海峡

twitterで、石橋蓮司さんのベスト5作品という感じでこの映画を挙げておられる方がいらっしゃって(こちら)、調べてみたら陸中海岸が舞台のようで、みてみた。すごい拾い物!みてよかった。 ストリップ劇場のある町は盛岡では?上之橋の風景におぼえあり。途…

日本の悲劇

ビデオジャケットより この作品は終戦の翌年制作されたが、公開後一週間で上映禁止、そのフィルムを占領軍に没収された。編集に当たった亀井文夫は戦時中から反戦色を漂わせる映画作家として日本軍部の批難の的であった。この作品で亀井は、支那事変から太平…

惜春鳥

会津若松や東山温泉を舞台にした、同級生たちの「リアリティ・バイツ」のような話。津川雅彦の洗練されたかっこよさに目を瞠った。ちょっとした着こなし、身のこなしなど。そんなに好きではなかったのに、役柄もよい役だったので素直に感心した。でもライバ…

隣りの八重ちゃん

昭和9年作品。大正生まれの父の幼き日のアルバムでちょうどこの頃の風景をみたことがあるが、そこから漂っていたものがこの映画からも感じられ驚いた。前年には国際連盟を脱退していたりしているのだから、どんどんとそう時代になりつつあるのだろうけれど…

美わしき歳月

1955年小林正樹監督作品。最近やっとポツリポツリと小林正樹監督のものをみているけれど、かなり好きかも。これは戦後10年後の若者たちと、親世代、祖父母世代の物語。その葛藤やら相手を思う心やらは今でも変わらない。また中学時代の友人が社会に出てそ…

妻の心

「サンデー毎日」7/2号の「『名画座女子』が選ぶ日本映画知られざる名作極私的ベスト10」という記事があり、DVD化されているもの中心の記事だったので、ベスト10には入れておられないけれど、筆者ののむみちさんがこの「妻の心」のことを大好きと書か…

この広い空のどこかに

サンデー毎日7/2号に南池袋の古書往来座ののむみちさんおすすめの「日本映画知られれざる名作極私的ベスト10」という記事が出て、そこにのむみちさんの生涯ベストに入る映画として紹介されていてレンタル。多世代家族で暮らす私にはわかりすぎるストーリー…

激動の記録、幻の響写真館

「激動の記録」は昭和15年から26年までの日本ニュース。同封の元NHKエグゼクティブ・ディレクター山崎俊一氏の解説によると、日米交渉破局のあとの開戦の時代の日本と戦争を記録した映像は世界でこの日本ニュースだけだそう。国策に協力したとか、好戦的なニ…

初恋 地獄篇

寺山修司と羽仁進の脚本、監督は羽仁進。昭和43年。東宝のATGビデオ文庫というもので視聴。 お茶の間からの悲劇、町の暗部のSMショーめいた仕立ての撮影会、むなしき笑う会、新宿西口で孤独な人の為に売っている相槌テープなど、寺山修司の香りがすごくし…

叛乱

宮部みゆきの「蒲生邸事件」や、鈴木清順の映画「けんかえれじい」で触れたことのある二・二六事件。いまひとつわかっていなかったのだけど、ドキュメンタリータッチで撮られているので(ビデオに添付されていた山根貞男氏の解説によると、立野信之氏の原作…

赤線最後の日 -昭和33年3月31日ー

昭和49年のにっかつロマンポルノで、その当時の若者がこの辺は赤線で、とロケで訪ねるドキュメンタリー的な、割合親切な説明のシーンからはじまる。「マル秘色情めす市場」*1での乾ききった様子がアナーキーな感じでかっこよかった芹明香さんが、またまた…

にっぽん泥棒物語

素晴らしかった。骨太でおもしろい。人間が個人の都合を乗り越えて社会のための行動を起こすことができるか、それを高邁すぎる形でなく、三國さん演じる職人肌の泥棒が主人公という設定で描いていて、楽しい。(戦後すぐの設定でもあるし、結構泥棒に対して…

激動の記録 第1部

映画館で本編上映前に流される日本ニュース。この巻は昭和15年〜20年まで。 学徒出陣の姿、国の定めたように行動しなければならない有様。。一番やるせない。再現フィルムではない映像の力。 最近、太平洋戦争前後のものをまとめてみていて、例えば去年…

1970年代NIPPON

あとがきより 1970年代の日本は、工業化と高度経済成長の時代で、日本人の生活が豊かで便利になったとよく言われた時期だった。 (中略) この写真を撮影している間も、農村の人口は労働力として大都市に吸収されつづけ、農村の過疎化が進行していた。 70…

太平洋奇跡の作戦 キスカ

最近太平洋戦争ものを続けざまにみているのだけど、珍しく成功した作戦もの、ということでこの映画もみてみた。三船敏郎の陽性な感じがうまく生きている。 無線を傍受されるかもとの危惧から時々刻々の変化への対応を相談できないつらさ・・「聯合艦隊司令長…

激動の昭和史 軍閥

「日本のいちばん長い日」、「激動の昭和史 沖縄決戦」*1と東宝の8.15シリーズをみてきて描き方に好感を持ち、この作品も借りてみた。(まんだらけのサイトに8.15シリーズの紹介あり。) 2.26事件からの軍部台頭、太平洋戦争が起きるに至る政府関係者の言動…

武蔵野夫人

息子が今、東京の武蔵小金井に住んでいて、その案内でよく出てくる崖地形「はけ」という土地。大岡昌平原作の「武蔵野夫人」はそのはけの土地が舞台だと知ってみてみることにした。 田中絹代が芯の強い女主人公で、観る前からしんどいものだろうなと思ってい…

眼の壁

松本清張もの。大庭秀雄監督のものを最近追っかけているものでみてみた。佐田啓二演じる萩崎が、会社の上司が巻き込まれた事件を必死で追う、しかし、そこには途中で出会った女性への関心もあって・・という、みていて、危なげを感じたり(といってもきっと…

激動の昭和史 沖縄決戦

少し前みたメル・ギブソンの「Hacksaw Ridge」*1の町山智浩氏の解説*2で、その舞台を日本側から描いたのがこの「沖縄決戦」だと知り、またこの映画に庵野監督もとても影響をうけておられるようなこともきき、みてみることにした。 「シンゴジラ」をみてない…

恋や恋なすな恋

内田吐夢監督が歌舞伎のストーリーをもとに作った「花の吉原百人斬り」がよかったので、引き続き人形浄瑠璃の「芦屋道満大内鑑」及び清元の古典「保名狂乱」を素材に作ったこの作品をみてみた。(脚本も「花の吉原〜」と同じく依田義賢。) かねてからちゃん…

薔薇合戦

ドラマ「男たちの旅路」を立て続けにみて、鶴田浩二氏が気になり、若き日の作品を。夫と化粧品会社の乗っ取りをもくろんでいた妻が夫の死亡により女手ひとつでそれを成し遂げるが、その家族(三姉妹)に群がる困った男性どもという昼メロのような展開。成瀬…

キネマ洋装店のたかぎさんのイベント*1にて過去にたかぎさん企画で神保町シアターで上映された「女優とモード 美の競演」のちらしをいただき、そこにこの映画が紹介されていたので興味をもってみてみた。 タイトルがあまりに昔のメロドラマみたいで警戒して…

妖刀物語 花の吉原百人斬り

文楽の好きな友人から文楽と日本映画がお好きな方のブログを教えて頂き、拝見していたらこの映画をほめてらっしゃって。。ふや町で借りてきた。古典歌舞伎の名作「籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえひさめ)」の話をもとに依田義賢脚本、内田吐夢監督で作…

十六歳の戦争

8/7豊川大空襲の慰霊祭を中心にあの世とこの世をつなぐものが描かれている。エディプスコンプレックス的な空気も下敷きに持ちつつ。旅先でみたかぶきもののように踊る異形の人々の姿や、白い被り物をして火を持って練り歩く姿、精霊流しなどが印象的。 戦争…

シブいビル

今までどちらかというと明治や戦前の近代建築にばかり目がいっていたが、高度成長期生まれのビルも不思議な魅力があるものだなあ。写真の撮り方もうまい。(白川青史氏)文章は「東京人」副編集長の鈴木伸子さん。みてみたくなった場所 有楽町ビル 喫茶スト…

トットチャンネル

これまた「オレンジロード急行」の影響で、大森一樹監督作品を。この作品も「オレンジ〜」同様、のんびりした間合いでゆっくりした気持ちになる。 去年NHKでやっていた「トットてれび」と同じくベースは黒柳徹子さんの著書。「トットてれび」の方が華やかに…