素晴らしかった。骨太でおもしろい。人間が個人の都合を乗り越えて社会のための行動を起こすことができるか、それを高邁すぎる形でなく、三國さん演じる職人肌の泥棒が主人公という設定で描いていて、楽しい。(戦後すぐの設定でもあるし、結構泥棒に対してもこっちも許容する気分でみていける。物騒なことはしないし、テキパキ、牢にはいるのもわりきっている感じでそのサバサバ加減も気持ちいい。芯の部分が信頼おける感じだし、故郷への想いは物騒でない「スカーフェイス」みたいなところも・・)
ベースになっているのは松川事件を思わす事件。三國さんがずっと福島の言葉で話しているのも印象的。
愛すべき空気がとてもよく、大好きな映画となった。「第16回ブルーリボン監督賞および日本映画記者賞受賞。1965年キネマ旬報ベストテン邦画4位」という栄えある成績であることもよくわかる。
☆twitterの井嶋ナギさんの投稿で、この映画の福島刑務所として出てくるシーンが千葉刑務所だと知る。本当立派な建物だ。↓
https://twitter.com/nagi_ijima/status/1217448162010382336?s=19