隣りの八重ちゃん

昭和9年作品。大正生まれの父の幼き日のアルバムでちょうどこの頃の風景をみたことがあるが、そこから漂っていたものがこの映画からも感じられ驚いた。前年には国際連盟を脱退していたりしているのだから、どんどんとそう時代になりつつあるのだろうけれど、*1映像からはまだ戦争の影はあまり感じられないゆったりした時代。
逢初夢子という女優さん演じる八重ちゃんの服装などもモダンで、溌剌とした女学生という感じ。そして描かれているのも自由恋愛の気配。八重ちゃんの好きな隣人に秋波を送る厄介な姉に岡田嘉子
ビデオジャケットには、「1930年代は、松竹蒲田から数々の市民の日常生活を描いた秀作が登場し、『小市民映画』の黄金期ともなった。その代表選手のひとりが、島津保次郎監督で、本作はその代表的な作品。」とされているけれど、映画の楽しみの一つが時代の空気を感じる事でもあるなあと思った。帝劇でベティ・ブーブの映画をみているシーンも印象的だ。(かなり長く引用されている)
ロケ地などが気になったけれど、ひとつ川辺のことがtwitterに出ていた。葛飾区金町浄水場の第一取水塔とか。。映っている女性は高杉早苗ではなくて岡田嘉子だと思うけれど。。

途中出てくる靴下の穴かがりのグッズほしいなあ・・

*1:実際、主人公八重ちゃんのお父さんの突然の転勤先が朝鮮というところにもその一端を感じたりもした