世紀の光

憂鬱に襲われ、現実逃避がしたくてたまらなかった日に鑑賞。
科学的技術の現場である病院にやってくる僧の言葉、西洋医学的治療の場所でそっと行われるチャクラを刺激する治療法、緑に囲まれた土地の病院と都会の病院、二項になっている事柄が混ざり合い、輪廻の思想もはいってきて、映画の中で旅ができた。
監督からのメッセージをみていると、監督のご両親は医師だったとのこと。「光りの墓」*1でも、西洋医学的なものと民間信仰的なものの交錯のようなものを描かれていたけれど、それは、監督の生い立ちの中で感じ取ってきたものなのだなあと思う。また、出てくる人々は俳優でなく、一般の人々。こちらは2006年に撮られた作品だけど、今、こういうひとつの流れが確実に映画界に存在してきているなと思う。源流はアッバス・キアロスタミ監督?他にもいらっしゃる?既成の映画の空気でない風を感じる。


特設ページはこちら

世紀の光 [DVD]

世紀の光 [DVD]