特攻要塞都市 (サンチャゴに雨が降る)

無知にしてチリ・クーデータのことを全然知らなかった。1973年9月11日軍部反動派によるクーデーター。場所は違えど世界を見渡すと同じようなことが起きているし、他人事ではない怖さもあった。アメリカの9.11の事件の後作られた「セプテンバー11*1というオムニバス映画で、ケン・ローチが同じ9/11に起きたこの事件のことを取り上げていたのもこれを観た後調べてやっとつながった。そういえばそういう話があった・・。ポランスキーの「死と乙女」*2もチリ・クーデター後の話であったとのこと。両方知らなくて浅い鑑賞しかしてなかった・・
出てきたノーベル賞詩人の死や、軍事政権に屈しない気持ちをとらえられ凍り付いた現場で歌うことで処罰された人、みなモデルがあることらしい。
特攻要塞都市などというものものしいタイトルがビデオ時代にはついていたが、そこで身を張って戦った市民の姿を丁寧に描いた、思ったよりずっと入りやすい作品。ピアソラの音楽の使い方もそれに頼って盛り上げる式ではなく、市民生活の後ろにつつましやかに流れておりそれがまた良い。

サンチャゴに雨が降る

サンチャゴに雨が降る

vhsにて