女組長

映画comの紹介
江波杏子扮する女組長とは鳶、ゐ組の組長の跡取りという事。時代は明治末期。新橋駅近くの運輸に関する利権を巡ってのきなくさい騒動。(←火消しだけでなく、運輸業に手をのばしたりしていたらしい。)
江波杏子は、火消しの跡取り娘ではあるが、芸者業をしているという設定。お座敷や温習会で披露する火消しの纏などを使った踊りは楽しい。その発想からのこの映画なのでは?と思わされる。
佐野周二が協力的な別の組(め組)の鳶の親方だが、今まで、よく、すっきりしない佐野周二の役回りの映画をみてきたので、(「カルメン故郷に帰る*1の不遇な感じの役とか、「大阪の宿」*2でも、主人公だけどなんか私には煮え切らない人物にみえたり、考え込むタイプの佐野さんをよくお見かけする気がしている。)この映画での明快で頼れる雰囲気が、珍しくもあり、いいように思えた。
津川雅彦江波杏子が恋仲っぽい役回りだが、はじめはかっこよくみえた津川氏が途中から少しキマりすぎに見えてしまったかな。。影で江波のために頑張る佐藤充氏の方が謎の迫力があるかも。
成田三樹夫が恋に生きる男でこれも珍しい感じ。江波さんも強い女というよりは可憐な、という感じを残す女性を演じている。