80'S

ランブルフィッシュ

83年コッポラ監督作品。 マット・ディロン、ミッキー・ローク、ダイアン・レイン、ニコラス・ケイジ・・若き日はこういう感じだったかという楽しさもあった。皆とてもうまく魅力的。後から知ったがダイアン・レインのかわいい妹役ソフィア・コッポラだったん…

ジンジャーとフレッド

遅ればせながらようやっとフェリーニの有名なこの作品を。父がBS放送から録画したものが家にあったがために、つい後回しに。 映画がはじまるなり、すーっと画面の向こう側に連れて行かれ、聖と俗、美と醜がとなりあわせで、物悲しさをたたえながらもそれに…

かすみ草にゆれる汽車

西洋風で、伝説とも近い世界を描いていて孤高な魂を描いてロマンチックで・・巻末のあとがきの丸文字文化に相通じるようなラフなタッチ・・70年代後半から80年代にかけての少女マンガのなつかしい空気が横溢している。かすみ草にゆれる汽車 (ぶーけコミック…

ひぐらしの森

表題作「ひぐらしの森」は、大好きなブログを書いておられる方のハンドルが出て来る!思春期の出会いの鮮烈さを描く作品。 「時への航海誌」と「雲の魔法よ風の船」とてもロマンチックな学園もの。ベースには、恋愛へのかけはしのようなものも流れているけれ…

旅立ちの時

「狼たちの午後」*1の感動も冷めやらぬ勢いで、同じシドニー・ルメット監督の「旅立ちの時」を。ふや町映画タウンや友人windshipさんのおすすめでもあり、「シネマミーツクラシック」という本シネマミーツクラシック作者:西村 雄一郎出版社/メーカー: 音楽之…

ハンナとその姉妹

86年の作品で、日本公開当時自分は20代、社会人なりたてだった気がする。。その時も楽しめた記憶があるのだけど、今改めてみてみて、すごくよくでてきているの一言。まったく古さを感じない。登場人物の年齢は高めで、今の私の周りにころがっているような…

飛行士の妻

大人の恋愛に巻き込まれている感もある学生フランソワのかわいそうな表情がなんともいえずじりじりする。 「パリのランデヴー」*1でも思ったのだけど、ロメールの映画で表現される、ほんとは別に意中の人がいて、でも目の前の人もキープというようなで、もう…

ゲット・クレイジー

日本未公開のようだけど、「ニコ・イコン」*1でみかけたルー・リードが出ていること、そして、ふや町映画タウンのおすすめリストに挙がっていることで借りてみて大正解!楽しかった! 1982年のロサンゼルスの劇場の大晦日コンサートという設定なんだけど、舞…

レネットとミラベル 四つの冒険

田舎での生活力は上だが、少々理屈っぽい、原則主義者みたいなところもあるレネットと、都会の女の子ミラベルの4つのエピソードを描いた物語。すごくおもしろかった。私ならなあなあですましてしまうようなところも議論、自分の意見を譲らない二人。結局ど…

マックス、モン・アムール

公開当時、「外交官夫人がチンパンジーと恋愛する映画 気持ち悪」みたいな空気もあったとおもうし、わたしも「なんでまたこんなお話?」って気分だったと思うのだけど、大島渚の映画をいくつかみてからこれをみると、まじめに挑戦的で本質的な問いかけをみて…

タッカー

ふや町映画タウンのおすすめ度☆☆☆(上から二番目)よい発想と夢を持った人間を応援する、だからといってありがたすぎる雰囲気ではない、実話を基にした骨太な映画。アメリカのよい部分も悪い部分も描かれているが、良心の部分を強く印象付けられた。誰かを信…

刑事ジョン・ブック 目撃者

公開当時かなりはやっていて今頃?という感じだけど、これまた杉浦さやかさんの本とふや町映画タウンのおすすめに載っていたので借りてみた。変にねじくれてなくまっすぐなストーリーがとてもよかった。アーミッシュのことはちょっと前にあった事件の時はじ…

ラヴ・ストリームス

なんともかっこ悪くてかっこいい。弱点さらけ出しで痛々しくもあるんだけど尊厳があって、いい構図。いい音楽。ジョン・カサヴェテスの映画もうちょっとみよう! ラストにかかった音楽もとってもかっこいい。調べたらMILDRED BAILEY - Where Are You (1937) …

フルメタル・ジャケット

キューブリックだけど、戦争ものだし、鬼軍曹が出てきてなんかえらい汚い言葉で罵る、って話をきいて後回しにしていた。この軍曹をパロディにして使っているときいたピーター・ジャクソンの「さまよう魂たち」*1の方だけはみていたが、それから推測しても元…

どついたるねん

「この男、凶暴につき」と同じ年に作られ、ほとんどの賞をこの映画が持って行ったと書かれていたので大いに期待してみたけれど、赤井秀和はこのデビュー作より最近の作品の方が演技がうまくなっているなぁ。あと美川憲一はどうなんだろう。もっとマイナーな…

その男、凶暴につき

素晴らしかった。松っちゃんのコントの暴力とかもう一つなじめない甘ちゃんの自分なので、バイオレンス系?とみるまで時間がかかったが、殴る蹴る、もみていて納得がいく感じで不快じゃない、むしろ爽快。たけしのコメディアンとしての間合いのとり方が生き…

ザ・デッド

ジョイスの「ダブリン市民」の中の「死せる人々」という作品からかなり忠実に作られたといわれているこの映画、ダブリンのある家庭で親戚一同が集まるクリスマスの情景を描いているのだけど、普段私はこういう時代がかった感じとか階級めいた話とかとっつき…

サマー・ナイト

ウディ・アレン版「真夏の夜の夢」。ウディ・アレンが、パック的な役なんだけど、発明好きの証券マンっていう設定は少し驚いた。発明好きはありそうな感じだけど、証券マン?70年代〜80年代のウディ・アレンの映画によく出てくる、妙に健康的でウディ・…

コーラスライン

ブロードウェイで大ヒットミュージカルの映画化ということで、ミュージカルに詳しくない自分も有名な「one」という曲は劇団四季(をサポートするニッセイの)CMで知っていた。 ミュージカルで集団で踊るダンサーひとりひとりの物語でとてもおもしろいし、ダ…

ふるさと

加藤嘉さん凄い!かねがね好きだったんだけど、ファンならこの映画は絶対みるべきものだった。ネットでみてたら熱烈な嘉さんファンがいらっしゃるもので、嘉さんの甲高い声、この映画でのビー玉のような目などに反応されている・・(私も嘉さんの声がひっく…

紅いコーリャン

チャン・イーモウの初監督作品ということだが、のちの彼の映画の要素(風景自体が舞台として機能していて、メリハリがあったり、女優さんを躍動感とともにとてもきれいに撮るところだとか)が各所にみえて興味深かった。 ビデオパッケージの後ろには「『紅い…

芙蓉鎮

先日見た西太后付きの宦官役や「鬼が来た!」の監督で注目し、個人的に作品を追っかけているチアン・ウェン主演作品。私のチアン・ウェンブームが遅いだけで、役所広司なみにある時期の中国映画には出ずっぱりらしいのだけど・・ 63年から79年くらいまで…

華麗なる女銀行家

ロミー・シュナイダーは堂々としていて魅力あったし、第一次世界大戦後のモードみたいなのはすごく表現されていたが、映画総合としてはどうなんだろうか・・女銀行家の二面性も描いてはいるもののもう一つ深まらないというかちょっと薄っぺらかったような。…

カンフー・マスター

ジェーン・バーキンが映画の中でも娘を演じる10代のシャルロット・ゲンズルールの友人に恋する話。ジェーン・バーキンがきれいだから許される感じはあるけれど、うんざりしながらも大人な対応のシャルロットに肩入れしてみてしまう。なんだかつらいもの。…

恋恋風塵

タイトルに「恋」って文字が二つも並んでいてすごい恋愛ものだったら苦手なんだが。。と思いながらみたところ、あくまでも「風塵」。60年代終わりごろの台湾の10代のけなげなおはなし。風のようにあわあわとした。。松本の古い街並みのような景色や候監…

ピナ・バウシュの世界

シャンタル・アッケルマンという監督がピナ・バウシュの舞台製作の模様を撮ったもの。 アルモドバル監督の「トーク・トゥー・ハー」にピナ・バウシュの姿はうつっていて、そこが高く評価されたりしているのだけど、これをみて、あの映画のテーマとピナ・バウ…

櫻の園

1990年版と2008年版の映画をそれぞれみて、それぞれ違ってつくってあるので原作はどう描かれているのかみてみたくて読んでみる。原作は1986年のもので、当時の10代後半の気分がとても伝わってくる。この原作をそのままなぞった映画ではなくて、いろいろな…

恐怖分子

エドワード・ヤンの特徴なのだとは思うのだけど、遺作となった「ヤンヤン 夏の想い出」などにくらべると、説明を排除した作り方という側面がえらく強くて観終わったあと、ほかの人の解釈をみずにはおれない気分になる。日々是映画さんの文章を読んで、やっと…

トラヴィアータ

80年代というと、一般的にはまず軽いイメージがつきまとうのだけど、80年代の大河ものや、時代考証ものの映画には金銭的に煮詰まっていない時代のせいかしっかり作られているという印象を持っている。 この作品も私の考えているその法則通り、場面場面が…

パッション・ダモーレ

年末から自分に余裕のない状態で、映画もあまりみられてなかったのだけど、先日あえていろいろな義理を無視して時間を作って観た「母なる証明」*1のおかげで、自分の中のぐるぐる周りでは到達できない視点みたいなのを与えられた感じで、極小サイズになって…