80'S

旅路 村でいちばんの首吊りの木

1986年 神山征二郎 監督 橋本信吾*1 橋本忍 脚本 タイトルが不気味で遠ざけていたが見始めたらミステリー的楽しさはあり。多分昨今の韓国映画みたいに最後まで観客を圧倒してもらったらよかったのだが、結構エグい内容なのにいい話に持っていこうとして盛り…

愛しのエレーヌ

パトリス・ルコント監督 83年 ミシェル・ブランを追いかけて鑑賞。 直前に観た「アフガン・ボーダーを追え」とまるで違うミシェル・ブラン 公私混同気味の刑事役。(「けものみち」*1の小林桂樹を思い出してしまう。こちらの方がずいぶん力が抜けているけれ…

アフガン・ボーダーを追え

88年 アラン・コルノー監督 ジャック・ペラン製作の「MEDECINS DES HOMMES」というシリーズの一つ ミシェル・ブランの親しみやすさに導かれ国境なき医師団的な活動に肉薄 アフガンニスタンの暮らしも肌で感じ 人道的医師団は超国家的に守られているような…

さびしんぼう

さびしんぼう 富田靖子 Amazon 85年 大林宣彦監督 「転校生」*1に勢いを得てまた家族で鑑賞。 80年代的な言い回し等、勝手に照れくさくなったりする。 公開当時、セーラー服の富田靖子の姿に惹かれつつもなにかが自分にストップをかけ観ていなかった作品だっ…

転校生

転校生 [DVD] 小林聡美 Amazon お正月に尾道に行った家族と一緒に鑑賞。多分三度目。一度目は公開間もない頃、二度目は小学生だった息子と、三度目はお互いシニアになった夫と二人で。 82年 大林宣彦監督 何度みても小林聡美の可愛らしさに夢中になる。勇ま…

ライオンと呼ばれた男

クロード・ルルーシュ 88年 ベルモンドが亡くなった時、「もう一度観たい」とおっしゃっている方が多数いらした作品。確かに魅力的だし、状況は違えど「天国から来たチャンピオン」みたいな風味も。 「愛と哀しみのボレロ」とつながるような親と子の歴史を感…

トラブル・イン・マインド

トラブル・イン・マインド [Blu-ray] クリス・クリストファーソン Amazon 87年 アラン・ルドルフ監督 クリス・クリストファーソン、前回観たカントリー・ミュージシャン姿の「ソングライター」*1に引き続き今回は苦い思い出を引きずった元刑事。「ソング・…

ソングライター

1984年 アラン・ルドルフ監督の作品、大仕掛けで盛り上げ人を感動させるというのとは全く逆方向の、照れ屋さんが描いてみたスケッチが素敵、という、師匠アルトマンにも通じる風合いを感じがちで、こちらもまさしくそう。 カントリーミュージックのプロデュ…

マリリンとアインシュタイン

マリリンとアインシュタイン(字幕版) ゲイリー・ビューシー Amazon 1985年 ニコラス・ローグ監督 マリリン・モンローの「七年目の浮気」の撮影現場から始まり、その日の夜アインシュタインのホテルに彼女が会いたかったと駆け込み、という面白げな冒頭で引…

ブロブ

ブロブ (字幕版) ケヴィン・ディロン Amazon 88年 チャック・ラッセル監督 ふや町映画タウンのおすすめということで、ぼんやり見始め。容赦ない展開にびっくり目が離せなくなり最後まで一気に観たが、鑑賞後、Xでマックイーン出演のオリジナルの話やこちら…

バイバイ・ブラジル

1980年 ブラジル映画 しょぼいけれど胸ははっていてなんだか惹かれる旅芸人の一団 テレビが普及しはじめ巡業先で苦戦 そこに加わる海がみたいアコーディオン弾き ゴージャスさのなかの寂しさ 滑稽感の向こうの美 ブラジルの土地土地の格差 異なる要素が…

キッチン

よしもとばなな原作の「キッチン」森田芳光監督と、イム・ホー監督によって二度映画化されていて観比べた。 kitchen キッチン 富田靖子 Amazon まずは後発のイム・ホー監督(1997年)の「Kitchen キッチン」 原作はずいぶん前に読んだのだけど、舞台が香…

「Hなえっちな変態SMクラブ」(87)「あなたがいたら 少女リンダ」(87)

「Hなえっちな変態SMクラブ」(テリー・ジョーンズ監督 87年) 紹介するのも憚られるようなひどいタイトルとビデオジャケット!なんという売り出し方。。 「あなたがいたら 少女リンダ」(87)という公開当時なかなか人気のあったイギリス作品と対になる…

家族同盟

www.shochiku.co.jp 83年 前田陽一監督 オープニングに流れる横浜の水辺の風景。舟から橋の上などを仰ぎ見るショットが心地良い。(横浜の寿町というエリアらしい。wikipediaを読んでいると理解深まる。) カメラマンは長沼六男氏。 話は、有島一郎が子ども…

黄昏に燃えて

黄昏に燃えて [DVD] ジャック・ニコルソン Amazon 淀川さんとおすぎさんの「おしゃべりな映画館」第1巻に紹介。 原題は「IRON WEED」 西部劇で干し草が転がるように、都会では鉄クズが転がっている、というような意味だろうねと淀川さん。邦題は甘すぎ、と。…

愛の7日間

「ブルージーンズジャーニー」「男の出発」とディック・リチャーズ監督のさりげないのになんとも言えず心を掴まれる表現力に惚れこんでしまい、「愛の7日間」(1983)も。 賢い妻とかわいい少女たち、円満さを絵に描いたような英文学の大学教授がある日…

殺人狂時代 久里洋二作品集 2

ふや町映画タウンに森高千里さんのプロモーションビデオがあり、吉川ひなのさんの「TOKYO EYES」*1を観て以来、90年代前後のアイドルににわかに興味を持ったものだからレンタルを申し出た。 これは、久里洋二さんがアニメーションをつけておられるというこ…

ある日どこかで

ある日どこかで [Blu-ray] クリストファー・リーブ Amazon 1980年 ヤノット・シュワルツ監督作品 すごく好きな方の多い作品。Xでロマンチックな映画を語ったりするときによく出てきているような。 ラフマニノフの音楽はとてもあっていて、アメリカ映画ら…

時をかける少女

時をかける少女 角川映画 THE BEST [Blu-ray] 原田知世 Amazon 83年 大林宣彦監督 今ごろ。。なんだけど、以前TVで終わりの方(原田知世が手の傷について気がつくところ辺り)を観て目の回るような演出に興味を持ち、はじめから観てみた。 晩年の大林監督の…

スタンド・イン 続黒砲事件

スタンド・イン 続・黒砲事件 [VHS] 大映 Amazon ホァン・チェンシン監督 1987年 「続」じゃない方の「黒砲事件」*1は皮肉がうまく生きていてとても楽しめた。 今回は主人公が出世、でもまじめで親しみやすい彼のキャラクターはそのまま・・だけど、会議…

誰かがあなたを愛してる

87年 メイベル・チャン監督 リアルタイムでは名前だけ知っている存在だったチョウ・ユンファ、近年観始めたらいつもその愛嬌、全力投球にほっとさせられ、くたびれ気味の週末に姿をみたくなる。 「恋人たちの時間」からえげつなさを引いたような、「男はつ…

スィート・スィート・ビレッジ

スイート・スイート・ビレッジ イジー・メンツェル 《スペシャルプライス》 Blu-ray ヤノーシュ・バーン Amazon 1986年 イジー・メンツェル監督 「おしゃべりな映画館」のおすすめで鑑賞 写真集のようにのどかで美しいチェコの景色の中村人の様子は全然退屈…

Let’s 豪徳寺!

Let’s 豪徳寺 [VHS] 松竹ホームビデオ Amazon 87年 前田陽一監督 80年代的軽さの中に柳沢慎吾の真珠の涙が効いたり、前田陽一監督作品、いくつか観たけれど、なにか良い。表に出さないデリケートさ。 鈴木保奈美、羽賀研二、三田寛子のキャンパスライフ「東…

細雪 (市川崑 83)

細雪 佐久間良子 Amazon 市川崑バージョン「細雪」を40年ぶりに鑑賞。当時から着物の美しさを褒める声を時々きいていたが、提供の三松って街でやたらみかけるお店だよなと聞き流していた。。が、今見ると着物、美しいと思う。 市川崑らしい禍々しさが画面に…

わたしは女優志願

1982年 ハーバート・ロス 監督 ニール・サイモン 脚本 バーホーベンの「ショー・ガール」的なギラギラした野心に満ちたお話かと思いきや、かわいくてまっすぐで小粋な青春ドラマ 親しみやすい冒頭から心を掴まれる

ミュラー探偵事務所

ミュラー探偵事務所(字幕スーパー) [VHS] 日本コロムビア Amazon VHSどまりを嘆く声をtwitterでいくつか読み鑑賞。 86年。オーストリア。独特の色彩、映画スターの名前が散りばめられたスタートは、映画って国境や言語を越えて繋がれるなあなんてとてもわく…

火山のもとで

火山のもとで [VHS] ビクターエンタテインメント Amazon 1984年 ジョン・ヒューストン監督作品 メキシコの死者の日 アルバート・フィニー 演じる酒浸りの元領事 はじめはこれは専門的な治療をしたほうが、なんて遠巻きに観ていたが、物語が進むにつれ気…

薔薇の名前

薔薇の名前(字幕版) ショーン・コネリー Amazon 「100分de名著」で原作を取り上げていた時、自分には結構難しく映画もそうかと緊張していたら、映画は楽ときいて鑑賞。 映画鑑賞後「100分〜」サイトを読んだら映画を観る前よりすっきり入ってきた。 www.nh…

リア王 上・下

マイケル・エリオット監督 1983年 ローレンス・オリヴィエがリア。 格調高い芝居をTVムーピーの入りやすさで味わえた。 シェークスピア劇は我が身にもあてはまる良い台詞が散りばめられているなあとつくづく。道化の鋭さ、「乱」のピーターもこのようだったな…

コカコーラ・キッド

セルビアのドゥシャン・マカヴェイエフ監督がオーストラリアで撮ったもの。84年。オーストラリアの青い空って「スピリッツ・オブ・ジ・エア」*1や「プリシラ」でも感じたけれど独特だなあ。 超アメリカ的なものを象徴、それがNO.1と思っている海兵隊あがりの…