2008-01-01から1年間の記事一覧

ヘアスプレー

ジョン・ウォーターズ版も好きだったけれど、これはお客さんを選ぶお店で上演していたものをきちんとペイする間口の広い作品にした感がある。いびつさとかがなくなっていて、多くの人が抵抗なく楽しめる作品になっていると思う。それぞれの唄い踊るシーンが…

彼女と彼たち〜なぜ、いけないの〜

「女はみんな生きている」*1や「サン・ジャックの道」*2での女性やマイノリティに注ぐ視線、そして楽しい表現方法にすっかり心奪われコリーヌ・セローのファンになった私。この映画は彼女の長編第一作めということで、少し生硬なものも感じたり、77年とい…

久里洋二作品集

カートゥーンネットワークで9月に放映したもの。子供のころに嗅いだとんがったにおい。乾いたエロ。フォークソングが似あうのにブラックな笑い。以下カートゥーンネットワークHPより 。1960年に制作され、当時の切手をコラージュした作品として知られる『切…

Beautiful Sunday

これもまた*1中島哲也監督作品公開にあわせてテレビで放映されていたものをみたのだけど、花開く少し前感というか、いろんな人の日曜日についての描写は十分あるが、それがどっかに落とし込まれるカタルシス感がちょっと少ないという感じ。日曜日は特別の日…

細雪

「細雪」は、市川崑版と山本富士子が雪子をした版*1とみてきたのだけど、この、はじめて映画化された分なかなか好きだった。大好きな四女妙子を高峰秀子が演じており、彼女にかなりポイントが置かれて描かれていたし、いつまでも見合いが決着しない雪子の中…

trico+のコーヒー祭

trico+でコーヒー祭というものが開催され、猪田彰郎さんが珈琲をいれにこられていたと掲示板でかいたところwindshipさんのコメント trico+は昨日うかがったのですが、ぽんさんいらっしゃるかな?と思いながらの珈琲&洋梨のタルトでした。いつも、さっさと失…

シムソンズ

「キサラギ」*1の佐藤祐市監督ということでみてみた。カーリング女子チームの誕生と成長をコミカルなタッチで・・とか書いたらもうそれで中身が想像できそうでもあるんだけど、女子高生たちのミーハーっぽいけれどまっすぐな感じがすごくよくでていて、女子高…

ロミュアルドとジュリエット

「女はみんな生きている」*1で好きになったコリーヌ・セロー監督作品。 5人の子持ちの黒人の掃除婦のジュリエットと青年実業家ロミュアルドの出会いの話なんだけど、時々デリカシーのない映画で見受けられるお金持ちと出会ってチャンス!みたいな話では決し…

プラネット・テラー in グラインドハウス

ロドリゲス監督らしいグロい場面もたくさんあり、爽快さではタランティーノ監督作品のグラインドハウスの方に軍配があがるけれど、劇画みたいな絵のかっこよさ、ダレない展開などはとても楽しめる。プラネット・テラー プレミアム・エディション [DVD]出版社…

デス・プルーフ in グラインドハウス

70年代のB級映画風につくったというこの作品、あの時代が好きというのも手伝って、期待以上におもしろく、すごく楽しめた。女の子たちのありさま(シドニー・ポワチエの娘めちゃくちゃ魅力的!)、あとさきみない過剰な感じ、乱暴にカットしたかのような編…

阪堺電車

メリーゴーランド京都店で行われる小さな古本市の話題から。。そこにも出店されるとらんぷ堂さんの話題になり。。 windshipさんが掲示板で とらんぷ堂、目録のジャンルごとに並べられた本の装丁を見ていくだけで楽しいし、お店の本好きさが伝わってくるペー…

アーツ&クラフツ展

近代美術館のアーツ&クラフツ展へ。なかなか楽しめるものだった。ウィリアム・モリス関連のものはミュージアムショップでも大変人気があったけれど、わたしはもうちょっと線が太い感じのものが好きで、民芸運動がヨーロッパにうつってからの作品がいいなと…

誘拐犯

「ユージョアル・サスペクツ*1」の脚本家が監督したそうで、富めるものとその日暮らしのもの、あぶらののりきった年代と老練兵、それぞれの立場の登場人物が内包する誤算をきっちり描き巧みに展開させていく手腕がさすがの感じ。原題は「The Way of the Gun」と…

陸軍中野学校

堅いタイトルから想像がつかないような観ることを楽しめるスパイものだった。大真面目なのに極端だったり素っ頓狂だったりするシーンがでてきて、増村保造ってこういうところあるんだよな、とニタニタもするんだけど、それが全体をそこなうほどにはなってい…

ジーザス・クライスト・スーパースター

70年代のロックオペラらしい音づかいや衣装・・とてもいい!この映画ではユダにかなり焦点が置かれていると思うのだけど、頭で考えてしまう現代人代表みたいな感じかな・・(つまりユダの理屈がすごくわかるということ。)ジーザス・クライスト・スーパース…

あやつられ文楽鑑賞

文楽観劇のド素人であったしをんさんが、いかにして文楽にはまっていったかの記録、と最初に書かれているものの、よく古典芸能の場面で、立派な芸が披露されているにもかかわらず体力気力がついていかなくなってしまう自分は途中で挫折しやしないか心配しな…

ハスラー2

ポール・ニューマンって以前は先入観からかっこよすぎて圏外、という感じだったのだけど、「ビッグアメリカン」という映画で虚勢をはっている、デタラメな、かっての英雄役をしているのをみて以来、なんと芸域の広い俳優さんだろう、といっぺんに好きになって…

孤独のグルメ

主人公の男性が古典的男前なもんで、正統派二枚目グルメが蘊蓄を語る作品かと思いきや、タイトルの「孤独」っていうところがすごく大事で、いろいろな街に仕事がらみでやってきてよそもの感をもちながら、空腹に耐えかね、何かを食べ、そこでいろいろ思う、…

同姓同名小説

小泉孝太郎、上祐史浩、荻野目慶子など実在の人物と同名の人がでてくる小説群で、もちろんフィクションなんだけど、こういうところありそうだなという気にさせられる観察眼。松尾さんの指摘するポイントはやっぱりすごく的を射ていておもしろい!そして自分…

寝ずの番

大人のつくった大人の映画だな。芸達者さんたちによってとてもテンポよくまとめられている。きわどい話題があっても決していやらしくはないが、遊びなれた大人が集まる場所での会話のようで、自分がその場にいたら傾聴するだけになってしまいそうだ、という…

シネマガールスタイル

おしゃれ系の漫画みたいなイラストに添えられた文章。おおたうにさんのイラストをみていると、まだまだみるべききれいな映画があるんだなと楽しみになる。ブリジット・バルドーの「殿方ご免あそばせ」「気分を出してもう一度」(←多分ストーリーは軽い感じだ…

監督・ばんざい!

悪評をきいていたので心してみたら最初それなりにおもしろく、どうして評判が悪いのかな。。と思っていたが。。たけしのギャグが好きな人はいいだろうけれど、わたしはだんだんともうええかな。。という気分に。(好みの問題。)こういうのもあっていいかな…

仏果を得ず

途中少しだけダレそうになった部分があったが、タイトルの「仏果を得ず」に至る話の流れは秀逸。文楽作品を身近に感じることができた。出てくる人についてこんな近しい思いをめぐらして、こういうアプローチで文楽というものをとらえたことがなかった。登場…

西賀茂チーズ

パティスリー菓欒の西賀茂チーズというのをいただいた。口どけがとてもよくて、でもちゃんと濃厚で。。すばらしい味わい!調べてみるとしかも単価が安いようだ!これは「京都のおみやげ」コレクションに加えねば・・と勇む。関心空間にきてみたら、ちゃんと桂…

夏時間の大人たち

中島哲也監督の新作公開にあわせて、深夜テレビ大阪でやっていたのを録画。民放だから途中何回もCMがはいり、ほんとにオリジナルの分全部みられたのかわからないのだけど、夏のはじめのあの空気は十分に表現されていることを感じ取った。その後の「下妻物語…

西賀茂チーズ

パティスリー菓欒の西賀茂チーズというのをいただく。口どけがとてもよくて、でもちゃんと濃厚で。。すばらしい味わい!調べてみるとしかも単価が安いようだ!新しい京都のおみやげを発見と勇んだら、関心空間でキーワード登録されている。八月の五山の送り…

死に花

予告編をみたとき、お年寄りの話だけにもしかしてテンポがゆるいのでは。。とか、リアリティはどうなんだろう。。思っていたが、杞憂だった。基本軽快なタッチなんだけど、現実に目をそむけることなく、ちゃんとシビアな側面も描いてあり、観てよかったと思…

いつか、僕らの途中で

京都に住む大学院の女性と、かって京都に住んでいて、現在山梨で教職についている男性との往復書簡ーといっても、どろどろしたものはなく、アルバムをみているような気持ちになる本。「きょうのできごと」の延長線上にある感じがした。男性の、鴨川の冬鳥に…

一瞬の風になれ 第三部

よい構成だ。「悪」をおこなうわけでなくても失敗というのはこの身にふりかかってくる。できれば避けて生きたいのだけど。でも、ことというのはいつもおきるもの。そのあとの対処だ、人生は。おはなしだから現実よりは精錬された形になっているわけだが、主人…

いつかギラギラする日

ちょっと火曜サスペンスの再放送をみているような気持ちにもなったのだけど、荻野目慶子のぶっとんだ感じには感心した。「バトルロワイヤル」の柴崎コウみたいな女豹ぶり。深作欣二監督の描くああいうタイプの女の子って悪くない。そしてショーケン!なんと…