2018-01-01から1年間の記事一覧

ひばり・チエミの弥次喜多道中

ちょうどこの映画を京都ヒストリカ映画祭でやっていて、ミルクマン斎藤さんの対談に興味をひかれ、映画祭でみるのが一番なのだけど、次善の策としてビデオで借りてみてみた。 実はひばり、チエミ両者とも迫力がありすぎてわたしは少し苦手で・・わたしにとっ…

没後50年 藤田嗣治展

www.momak.go.jp しりあがり寿がイラストをかいて盛り上げていてそれにひかれていったが、、若い頃は自分を表現するのにお気に入りのモダンなグッズを並べたり、いまのおしゃれ系とおなじだなあというところからのスタート、楽しかった。 フジタが四国でとて…

火まつり

1985年キネマ旬報賞主演男優賞受賞、毎日映画コンクール日本映画優秀賞作品。この映画の予告編は当時ミニシアターでみていて、浮ついた大学生だった自分には縁なき世界の話のように思えていたが、今見るとすごく興味深い。この年齢でみることができて本当に…

高慢と偏見とゾンビ

ついこの間ローレンス・オリヴィエの映画「高慢と偏見」*1をみたところだから、よいチャンスと思い、録画していたこの作品をみた。wikipediaに9割は原典をそのまま用いていると書いてあったのにも興味があって。ゾンビの部分があるために原作から設定をもら…

信長協奏曲 16

石田三成が出てきた。相手の気持ちを汲み取るとかムリという感じ、「真田丸」でみていた姿と重なるなあ。 信長協奏曲 16 (16) (ゲッサン少年サンデーコミックス) 作者: 石井あゆみ 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2017/11/10 メディア: コミック この商品…

三里塚に生きる

成田の闘争とは何だったのか、当時の資料映像を織り込んで、あくまでも個々人の辿ってきた道を描くことで表現している作品。闘争というと、リアルタイムの絶頂期にはかたまりとしての主張が取り上げられるけれど、個々の歩み方があるはずで、それが時間とと…

高慢と偏見

「ブリジッド・ジョーンズの日記」が「高慢と偏見」から骨格をもらっているときいていて、しかもこのローレンス・オリヴィエ版はふや町映画タウンのおすすめ作品にあがっており、いつか見たいなと思っていた。確かにほのかに思い出すお母さんの俗っぽさとか…

海街diary

なんとなくいい話すぎるまとめ方だったらどうしようという恐れから録画だけしてみるのをのばしのばしにしていたが、先日fiorentinaxさんの日記でこの映画での綾瀬はるかのことがほめてあってみることにした。 原作とは見た目はかなり違っていても、うまく原…

黒い画集 あるサラーリーマンの証言

アプリ版ぴあに載っていた東京・池袋の古書店往来座ののむみちさんの下の記事を読んで、みてみた。 黒い画集 あるサラリーマンの証言 - ぴあ 松本清張ものってほんとにみてるものの気持ちをそらさない。そして、「わるいやつら」*1なんかもそうだったんだけ…

かくて神風は吹く

ビデオジャケット解説によると、敗戦色濃くなった昭和19年春に公開された特撮映画とのことで、情報局国民映画で、陸軍省、海軍省、軍事保護院の後援とのこと。 タイトルからしてまごうことなき国策映画だが、扱っているのは元寇のほうで、博多湾上の海戦を、…

わが街わが青春-石川さゆり水俣熱唱

わが街わが青春-石川さゆり水俣熱唱- [IF DVDシリーズ2 公害の原点・水俣から学ぶ] 出版社/メーカー: 株式会社シグロ 発売日: 2006/03/31 メディア: DVD クリック: 9回 この商品を含むブログ (1件) を見る みたのはvhs版 水俣病関連の土本監督のドキュメンタ…

非行少年/陽の出の叫び、ゆけゆけ二度目の処女

藤田敏八の「非行少年/陽の出の叫び」(1967)と、若松孝二の「ゆけゆけ二度目の処女」(1969)をみる。 www.nikkatsu.com 「ゆけゆけ二度目の処女」については映画復刻レーベルDIGより ゆけゆけ二度目の処女 of New Site 5 両方60年代後半の時代の空気をと…

ギケイキ 2 奈落への飛翔

「奈落への飛翔」とはなんとかっこいい副題であろうか。まさにパンクな。 町田氏ならではのリズムの良さ、関西弁のビビッドさを楽しむ。 現代におきかえた言葉で読みやすいにも関わらず「義経記」に忠実に書かれているというこの作品、歌舞伎や文楽の「義経…

はじけ鳳仙花 わが筑豊わが朝鮮

movies.yahoo.co.jp 土本典昭監督作品。筑豊の炭鉱労働にかりたてられた朝鮮人労働者を描く画家富山妙子氏。炭鉱の朝鮮人炭鉱労働者のことは「にあんちゃん」*1をみて気になっていた。鳳仙花は韓国の花、はじけた鳳仙花の種に朝鮮の人たちの思いを描く富山さ…

野菊の墓

聖子ちゃんバージョンの「野菊の墓」、ふや町映画タウンで、☆☆☆(これが、かなり、おすすめ)となっていて気になっていた。木下恵介監督の「野菊の如き君なりき」*1と見比べたい気持ちもあってみてみた。 「野菊の如き~」の方では、年上とかいとこ同士とか…

windshipさんのこと

BBS時代から親しくさせていただいていたwindshipさんが10/3亡くなられた。お通夜お葬式、火葬場までお供させていただき、家に帰ってさびしさがこみあげる。家族の時もお葬式でその人のことを思って集まってた人が散り散りになってそれぞれの生活に戻る時一番…

神宮希林

映画『神宮希林 わたしの神様』公式サイト この中での、お伊勢さんにまつわるありがたい装束をお店の方にプレゼントされかけて何度も固辞する希林さんの話を以前きいたことがあり、ほぼそれの確認の意味でみはじめたのだけど、この断る感覚わからないでもな…

早射ち犬

田宮二郎×天知茂×坂本スミ子、「犬」シリーズの常連の熟練した楽しいやりとり。見れば見るほど天知茂さんが好きになる。田宮二郎とのやりとりがじゃれあいのようになってますます面白い。それが、刑事は刑事としての線引きがありつつの、でとても魅力的。そ…

イッセー尾形の妄ソー劇場 文豪カバーその2 2018 in 京都

京都府立文化芸術会館ホールにて。 「文豪カバーネタ」ということで、文芸作品をもとにイッセー尾形氏が「これはこんな話だよね」と小さな劇に仕立てていくような舞台。 ゴーゴリ「外套」 横光利一「機械」 川端康成「浅草紅団」 太宰治「斜陽」 前売りのち…

ドラマ漬け

fiorentinaxさんのブログで「シックス・フィート・アンダー」というドラマの紹介を読み、見始めたらおもしろくて、今まですきま時間にテレビをみていたのが、amazon primeのこの作品の配信をみてしまう。 堅物の自分は融通の利かない部分が自分とそっくりの…

キツツキと雨

沖田修一監督の評判は以前からきいていたけれど、先日友人が今話題の映画「カメラを止めるな!」からのゾンビ映画つながりでこの映画の話をしていて、タイミングを感じて録画してあったのをみることにした。 おもしろかった。林業に従事してる役所広司とゾン…

廃市

twitterで高畑勲監督の「柳川掘割物語」*1の話が出てきて、その流れで柳川で撮影されたこの映画をみてみた。この映画は現実の柳川の町の話ではなく、柳川にインスパイアされて作られた架空の町の話ということになっており、古風な水路のある町が大林監督らし…

戦後70年 樹木希林ドキュメンタリーの旅『村と戦争』

TV

樹木希林さんの訃報に接して、樹木さんって年齢を重ねられて尚一層すばらしい女優さんになられたな・・とつくづく思っている。現在の日本映画界で老年を演じる堂々としたポジションを築かれたと思う。そしてたとえば「あん」*1だとか、是枝監督の作品だとか…

あん

「あん」というと、荻上直子監督の映画「めがね」*1で、もたいまさこが小豆を作っていたシーンが頭に浮かび、そういう系統の映画かと思いきや、まるで違っていた。そして、そこが良かった。それぞれ生きていく苦しみがあるにせよ、そこはさらっとの荻上流よ…

三谷幸喜のありふれた生活15 おいしい生活

和田誠氏の描く三谷氏のイラストも確かに年輪を増しているなあ・・ 三谷氏にもこどもさんが生まれ、前夫人の小林聡美氏も好きなものでなにか勝手にあまり今の私生活のことは積極的にききたくないような心持ちだったけれど、そこはプロ、いやな感じではなくこ…

大奥 15

ストーリーは和宮降嫁のあたり。先日、墓参りの時、和宮降嫁に自分のご先祖様も仕事で関わっていた話をきき、妙に身近な気分で読む。自分に和宮の知識がまるでないものだから、ここに描かれている和宮の話に驚く。いつもこの作品、飛躍はあるにしても基本ラ…

東京タラレバ娘 9、海月姫 17

両作品とも最終巻。東村アキコ氏、読ませる才能ものすごく感じる。東村さんに向けられる批判として途中でめんどくさくなってなんかちゃちゃっと終了するというようなこともきくけれど、「東京タラレバ娘」も急にまとめに入り、いい話に転換してあったのはお…

ちはやふる 35-38

少し前から起承転結の転の部分に入っている気がしたが、35巻あたりからまた潮目がかわっているような感じ。今まで目立たぬところにいた太一がのしてきているけれど、”王者”の新(あらた)贔屓の私。新の弱点めいたものが描かれているのも、ドキドキしなが…

荷車の歌

www.p.pia.jp ぴあのアプリに出ていた古書往来座ののむみちさんの記事を読んで見ることにしたが本当にうなづくことばかり。 酷な場面もテンポよく入り込める構成。大河ものすきな私にはうってつけの作品。 何よりかにより主人公の長女を演じた左民子と左幸子…

湯を沸かすほどの熱い愛

atsui-ai.com 自分の心に一番触れたのは宮沢りえ演じる主人公の、序盤の長女への向き合い方。いくら心配でも自分で解決させると決めて、でも、やはり心配で心配で、それを次女にみられているところ。タカアシガニを食べに行った先でも、その途中の松坂桃李演…