湯を沸かすほどの熱い愛

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自分の心に一番触れたのは宮沢りえ演じる主人公の、序盤の長女への向き合い方。いくら心配でも自分で解決させると決めて、でも、やはり心配で心配で、それを次女にみられているところ。タカアシガニを食べに行った先でも、その途中の松坂桃李演じる若者とのやりとりも、いのちの期限を区切って考えているからこその力を感じる。どんな人間もいのちには限りがあるものだけど、それを強く意識できるかどうかで内なるパワーは変わってくるだろうな。長女の学校の問題や最終盤の劇的なシーン、それが見せ場ってところなんだけど、これで大丈夫なんだろうかという気持ちが頭をもたげる。

それにしてもオダギリジョー演じるあの夫は!あの男性の精一杯のシーンも、「グーグーだって猫である*1の苦手のシーンを思い出してしまって・・あんな人だからこそのあの家族なんだけど・・

タカアシガニの女性の扱いは、私が宮沢りえの立場だったらつまらないこと考えそうだな・・少し宮沢りえを立派過ぎる存在にしすぎのようなところもあるように思うのだけど、途中の本音の吐露のようなシーンは好きだった。

長女役の杉咲花、次女役の伊東蒼 二人ともすばらしく達者だ。なんともいえない空気を持っている。

宮沢りえの出てくる最後のシーンほんとに美しかった。ちょっとスターウォーズのアミダラのように・・

銭湯の撮影は文京区目白台にあった月の湯だそう。。最古の木造建築銭湯だったけれど、撮影のあと解体され、今はこの映画の中でしかみられないとか。。ここ、学生の時よく行っていた・・

湯を沸かすほどの熱い愛 通常版 [DVD]

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