神宮希林

映画『神宮希林 わたしの神様』公式サイト

この中での、お伊勢さんにまつわるありがたい装束をお店の方にプレゼントされかけて何度も固辞する希林さんの話を以前きいたことがあり、ほぼそれの確認の意味でみはじめたのだけど、この断る感覚わからないでもないなあ。ここまでしっかり断れるわけではないけれど、希林さんは掃除の時に、着られなくなった服をモップの先にくっつけて「しまつする」、最後まで使い切るという話をされていたので、ただ置いておくだけになることが決まっている装束を受け取るわけにはいかない気持ちだったんだろうな。それが宗教的なものなら尚更いい加減には扱えないし・・という気持ちすごくわかる。

番組の中で何度も挿入される森永エンゼルの音楽が希林さんが、伊勢神宮に行って感じたことの要なんだな。なんというか、よりどころ、支えとしている人がいるよ、その思いが一番尊いということ。東北の被災地も訪ねられそこでもやはり、小さな小さな神社を気持ちの支えとしてお祭りを営んでいる人たちの姿に注目されていた。また、家を買われるにあたってお祓いをしたほうがいいといわれたけれど、住むのは自分だから専門家のお祓いでなく、自分が一心に祈ることで通じさせるという話。伊勢神宮がどうというより、希林さんの宗教観に触れる作品だった。