ひばり・チエミの弥次喜多道中

ちょうどこの映画を京都ヒストリカ映画祭でやっていて、ミルクマン斎藤さんの対談に興味をひかれ、映画祭でみるのが一番なのだけど、次善の策としてビデオで借りてみてみた。

実はひばり、チエミ両者とも迫力がありすぎてわたしは少し苦手で・・わたしにとっては、お役人千秋実の出てくるシーンが一番楽しくて、出てくるたびによいなあと喜んだ。千秋さんのおでこにできるコブがネタになるのだけど、自分の幼い頃の記憶にある水田大蔵大臣の頭のコブが思い出され、wikipedeiaでみると、水田大臣のコブができはじめたのが池田内閣入閣のころ(1960年7月)とのことで、73年に手術でコブを切除されるので、この映画の頃(1962年)はコブの大臣でいらっしゃったのだろうな・・

ひばり・チエミの役どころは、江戸の芝居小屋の下足番。舞台にのぼることをあこがれて、夢のシーンみたいな感じで、歌舞伎風のひばりの石川五右衛門助六、そして最後は二人の三番叟のシーン(途中で三番叟のリズムがモダンにかわっていく)、また密偵調査をしている東千代之介が法界坊に扮したりというシーンが楽しめる。沢島監督の映画で出てくる歌舞伎的要素の部分、いつも、もともとの、庶民が楽しんでいたきらびやかな世界としての味わいがある。

ひばり・チエミが弥次喜多に扮しているときの頭に巻いた手拭いが黄色いひばりと黒い猫か何かの図柄でとてもかわいい。

弥次喜多だけに一応一番最後は京都が舞台になって、友禅染と思われるものを活かすシーンあり。(川で干してあったのにくるまったり、最後の黒幕集結の場面でタピストリー的に使われていたり)千秋さんも京都では大原女風に扮するシーンあり。展開良く贅沢にばんばんアイデアが使われている感じ。

 

ひばり・チエミの弥次喜多道中 [VHS]

ひばり・チエミの弥次喜多道中 [VHS]