はじけ鳳仙花 わが筑豊わが朝鮮

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土本典昭監督作品。筑豊の炭鉱労働にかりたてられた朝鮮人労働者を描く画家富山妙子氏。炭鉱の朝鮮人炭鉱労働者のことは「にあんちゃん*1をみて気になっていた。鳳仙花は韓国の花、はじけた鳳仙花の種に朝鮮の人たちの思いを描く富山さん。居ずまいを正してみなければいけないようなテーマだが、画家富山さんの制作の悩みにズームしていて見やすくもなっている。富山さんの先鋭的な感じが李礼仙のナレーションとあいまって訴えるシーンは当たり前だがつらさもあるが、コリアキネマ倶楽部に解説パンフから引用されている土本監督の

実は制作の過程は、富山さんの体の中に蓄積された、帝国主義日本への抑え切れないほどの憎悪と朝鮮のひとびとへの贖罪感へのあらがいと反発が私にはあった。だが富山さんのそれには、実体験が確かにあってのうえでの表現であった。
 「ハルピンで車夫を撲りつけて平然とタダ乗りした日本人」「〝某鮮人〟として葬って恥じない戦時中の炭坑の管理者たち」……。それらをつぶさに目撃したひとのお荷物の重さに私は圧倒されないわけにはいかなかった。「私自身、いつ加害者になるかもしれない」そんな重いが切迫する日もあった。そうしたにんげん富山妙子との衝突がこの映画なのである。

との言葉に納得した。

映画の後半、治安維持法で犠牲になった同志社大学に通っていた詩人尹東柱氏のことがとりあげられていた。尹氏が住んでおられ、連行された京都の武田アパートがあった場所が自分の住んでいるところのごく近くであり、そこに石碑が建っていることから尹氏のことはとても気になっており、この映画の中で出会えたことをありがたく思った。

尹氏の元アパート前の石碑について書かれている記事をいくつかみつけた。同志社にある石碑と共に写真入りで紹介されているのがこちらこちらの記事には、下宿近辺のことがしっかり書かれていて自分の住んでいるエリアだけに胸に迫った。

 

はじけ鳳仙花 [VHS]

はじけ鳳仙花 [VHS]

 

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