「ある殺し屋」*1シリーズの第二弾だけど、わたしはこちらの方がより好きかも。とても簡潔にまとまっていてニヤっとさせられる。雷蔵さんの物静かでストイックな仕事人という風情に惹きつけられるし応援したくなる。普段は舞のお師匠さんという設定もいい。
政治とカネのごたごたに雷蔵さん扮する殺し屋が使われ・・という話だが、ヒエラルキー構造の見せ方もテンポが良くうまいし、そこに介在する女、佐藤友美さんの60年代美人な雰囲気も楽しめる。
「殿さま弥次喜多捕物道中」*2などの東映時代劇でかわいらしい姿を拝見してから大好きになった山形勲氏はひげで重々しく・・
岡本喜八監督の「大菩薩峠」*3を観て以来自分の中の好き度数が高まっている西村晃氏は、「悪い奴ほどよく眠る」*4的なこずるい中間的な立場を好演。
その下のやくざの兄貴分中谷一郎氏は昭和の「水戸黄門」の風車の弥七の人だった!中谷一郎氏がおびきよせられる場面で出てくる「マンモス城」という名前、見覚えがあるなと思ったらどうも京都・四条大宮のマンモス城らしい。
冒頭の瓦屋根、宮川一夫カメラマンらしい美しい場面。
ラストは有名なフランス映画風。(もちろんそのままではないが・・連想させられた。)しゃれてて良い。