三谷文楽 其礼成心中

 

 

三谷幸喜作の文楽作品

渋谷パルコ劇場で公演のあった時観に行ったけれどwowow放映を録画したものを家族と再見

以前劇場で観た時は文楽をあまり観ていない時代で入りやすくて面白かった〜という感想だったが、今回はオーソドックスな文楽らしさをちゃんと生かしているところに感心。三味線などおなじみの節回しがしっくり三谷幸喜の書いた本に乗っている。

一つの文章を長く語りすぎたりすると初心者にはわかりにくいからできるだけ口語に近い形で、と三谷氏から太夫さんにリクエストされたそうだが、確かにその工夫私には聴きやすくて良かった。そしてやはりわかりやすさゆえに感動にもアプローチしやすくオーソドックスな文楽の雰囲気の中、老いた主人公たちの生きていくさまが自分事にみえ、ぐっときた。(前回にはない心持ち。こちらの加齢故もあるだろう。)

人形も普段にないような仕草をとても工夫して好演。

演出も撮影も冴えていて、こんな仕事を文楽のためにもっとしてほしい、三谷さん!となった。