スター80

マリエル・ヘミングウェイ演じるカナダの素朴な女の子ドロシー・ストラットンがエリック・ロバーツ*1演じる興行師的なセンスの男ポール・スナイダーに売り出され、雑誌「プレイボーイ」のプレイメイトをきっかけに映画界などにも進出していくが。。という実際の事件を描いた作品。

パッケージの雰囲気などからも「ヘルター・スケルター*2や「サンセット大通り*3のようなこわいものみたさの見世物のような気持ちに引きずられつつの鑑賞だったが、マリエル・ヘミングウェイの純朴さからのスタートがリアルで、彼女が大きな世界をみるようになってしまったらいつまでもえらそうにしている男のアラがみえてきたりする感じがすごくよくわかり、男の、終わりかけているものへの未練の甲斐のなさがとてもリアルに胸に響く。

かなり実話に基づいているそうで、彼女が出会う映画監督はピーター・ボクダノビッチのことだと後で知る。彼女が出ているボグダノヴィッチ作品を観ようとしている自分は結局はかなりゴシップ的な気分になっているのかな。。

ロッド・スチュワートの「アイム・セクシー」、ビリー・ジョエルの「素顔のままで」、ヴィレッジ・ピープル「YMCA」などの楽曲が自分も生きていた80年前後の空気をすごく感じさせる。

「プレイボーイ」王国を築いたヒュー・ヘフナーの屋敷をみていると「ブギー・ナイツ」「全裸監督」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」*4などの映像が頭に明滅する。そしてかなり前に観た「ハスラー」紙を創刊したラリー・フリントを描いた同名の映画なども思い出す。