贅沢貧乏のマリア

森鴎外の娘、茉莉の評伝。鴎外の子育てなども浮かび上がります。森茉莉って美意識が強くてつきあいづらい人なのかなと勝手なイメージをもっていたが、この本を読んでいい意味でもお嬢様で、こだわる場所とこだわらない場所が俗物っぽくなくすごくすてきだと思った。もちろんこの本は贔屓のひきたおしでなく、こういうところはどうかな〜という口調でかかれているのですがそれがかえって信憑性があるというか、群ようこの描く森茉莉像にしっかりした骨格を感じさせている。群さんの身近な話から森茉莉の話にはいっていきとても読みやすい。

贅沢貧乏のマリア (角川文庫)

贅沢貧乏のマリア (角川文庫)