2005-01-05から1日間の記事一覧

ノーマンズ・ランド

戦争を扱っていながら 入り口はすごいカジュアルだし、大作風でもない。みる楽しみも意識していながらしっかりした骨がある!(重苦しさはないけれどちゃんとメッセージは伝わる。)すごく良質の映画。 この映画をみてアカデミー賞の外国語映画賞というのは…

驚典

群ようこさんってきちっと生きてきた人だとわたしは感じるのだけど、この本の中でも、その人柄がしのばれるような居心地のいい雰囲気が対談中に漂っている感じで読んでいてほっとした。だからといって説教くさいとかシャープさに欠けるとかそういうのではな…

お父さんは時代小説(チャンバラ)が大好き

吉野さんが「本の雑誌」に載せておられた本に関する本(この本の場合はマンガ部分と対談で構成されています。)の三部作の第一作目なのですが、ざーっと三作読んだ中でこれが一番しっかりした内容のような気がした。(三作とも読んでいてたのしいのだけど。…

わたくし的読書

大田垣さんは本当にさりげないシンプルな絵でご自分を表現されていて、とっつきやすいけれど内容はどうなのか?と書店で迷われるかもしれません。かくいう私もそんな一人でした。しかしこれは買ってよかった。哲学、性愛、散歩。。いろいろなことを何冊かの…

文壇アイドル論

斉藤美奈子さんって「まとめ方」がおもしろいんだよなといつも思う。「妊娠小説」もわたしも、結構 日本文学において妊娠がらみの話って多いな。。それが一大事って感じだなとは思っていたもののすっぱりとまとめてくださってなんかすっとした気分だったし、…

文学的商品学

斎藤美奈子という人は手をかえ品をかえいろんな新製品を考案して発売するお菓子屋さんのよう。砂糖とか小麦粉とかみなもおなじみの材料をつかって思わぬ形にして商品化していかれる。この本は「商品学」という切り口で文学をとらえたもの。物語の中の部屋や…

見仏記 親孝行篇

みうらさんといとうさんの見仏記も4巻目。前回から4年たったということで、なんか落ち着きが感じられる。このお二人で開催されるスライドーショーみたいに笑いっぱなし。。って感じではないのだけれど、ショーの中ではみられない二人のしっとりとした部分…

東京観音

このお二人でみてあるいたからこそ!というような東京のあちこちの仏さまをみてのおもしろい感想、おもしろいショットの写真が載っている。相手が仏様でも全然遠慮のない感想。でもだからこそまっすぐで心地いい。 東京観音作者: 荒木経惟,杉浦日向子出版社/…

流れる

柳橋の芸者屋さんの女たちを描いたこの作品、出てくるのが山田五十鈴、田中絹代、杉村春子、高峰秀子、岡田茉莉子など本当に芸達者な人たちであることに加えて、家の中をひょいと歩きつかまれる猫、路地裏や川辺の風景が本当にさまになっていて、映画の魅力…