フォーカスな人たち

80年代から90年代にかけて写真雑誌「フォーカス」にとりあげられた五人の人たちを見据えたミニ評伝、という感じの本。基礎になった雑誌に載った評伝の部分は鋭く読みやすい。しかし、単行本化や文庫化の時につけた説明の部分がどうも読みづらい。福田和也の解説にその辺のことが書いてありほっとした。(福田和也はこの過剰さは安直に決着をつけてしまう読者にはむいていない、問題を考えさせ続ける書という書き方をしているのだけど。)写真の説明などが写真なしで出てくるのだけど、もう少しその話題のもととなった写真がみたいという気にさせられる。

この本を読むきっかけになった松岡正剛さんの記事はこちら

フォーカスな人たち (新潮文庫)

フォーカスな人たち (新潮文庫)