2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

好色一代男

歌舞伎のだしもの×雷蔵ってことで、先日みた「弁天小僧」*1と同じところに勝手に頭の中で分類してしまい、伊藤大輔監督にしてはなんか中村玉緒を縛りつけるところとかえらく耽美的だなあと思ってみていたら・・・そうだ、これは増村保造監督だった!どおりで…

信長協奏曲 9

将軍義昭の滑稽さ、三谷幸喜氏が大河で演じてたなあというのを何回となく思い出す。信長協奏曲 9 (9) (ゲッサン少年サンデーコミックス)作者: 石井あゆみ出版社/メーカー: 小学館発売日: 2013/08/12メディア: コミックこの商品を含むブログ (11件) を見る

ごはんぐるり

「きょうの料理」のテキストに連載されたごはんまわりの事柄のエッセイなんだけど、西さんは人間の描写がやっぱり優れているように思う。すし屋での気合いのからまわりの話などとても良い。最後の小説も西さんらしさがあふれていて楽しめた。 あと檀一夫の表…

今夜もホットフラッシュ

「ママはぽよぽよザウルスがお好き」のあの青沼さんが、このようなもの(更年期コミックエッセイ)を出されているんだ!若いかわいらしい絵柄だったもので意外に思ったけれど、もうこどもたちも二十歳を超えているのだから当たり前なのか・・そして彼女だか…

銀幕より愛をこめて

「とっておき映画談議」という1988年度朝日賞の受賞を記念しての89年2月13日の有楽町朝日ホールで行われた講演をおさめた部分と「映画の引き出しから」というコラム集の二部構成なのだけど、淀川さんというのはやっぱりあのしゃべり言葉の語り口の魅力も大き…

風立ちぬ

宮崎監督の、今の日本への渾身のメッセージ。主人公と奥さんの件はちょっと男の夢、みたいな感じが強すぎる気もするのだけど、ああいう部分ももちろん必要だとは思う。震災やおそろしげな夢、戦前の街並みなど風景の描写がすぐれているように思ったし、あの…

平成中村座 片岡仁左衛門 中村勘三郎「伊賀越道中双六 沼津」

wowowにて。 仁左衛門さんと勘三郎さんの間に流れる信頼がみていてとても気持ちがよい。最近、ひとつ下の世代の人たちの歌舞伎をみることが多かったけれど、こちらはやっぱり落ち着いていて、それでいてまだみずみずしさもあっていいなと思う。仁左衛門さん…

トモちゃんはすごいブス5

完結!読む人に力強いメッセージを送ってくれる。紆余曲折あっての結論だからこその強さ。トモちゃんはすごいブス(5) (アクションコミックス)作者: 森下裕美出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2013/08/10メディア: コミックこの商品を含むブログ (4件) を見る

きのこいぬ 2,3,4

ほわんとしてかわいいみかけなんだけど、ガツガツしてたり、と思ったら泣かせることしたり・・こう書いていてこれって何かに似ていると思ったら、アルフ?きのこいぬ 2 (リュウコミックス)作者: 蒼星きまま出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2012/06/13メディ…

三谷幸喜のありふれた生活11 新たなる希望

2011年の三谷さんの記録。最後に「素敵な金縛り」の連動企画ドラマ「ステキな隠し撮り」のシナリオが載っているのだけど、確かあれが放映された時、映画を観る前にみたのではなかったかな・・映画をみてからなら、あのシーンね、とニヤニヤ思えるセリフがで…

カウガール・ブルース

ファッショナブルで斜めにまっすぐで新鮮。エッジのきいた絵本を読んでいるみたいな感覚。年が下なのでたとえがおかしいが、画面のおもしろさとかウェス・アンダーソンの映画をみているような気分になった。カウガール・ブルース[ビデオ]作者: トム・ロビン…

わが青春のマリアンヌ

町山智浩さんのポッドキャストでとりあげられていたのを以前きいたのがきっかけとなってみてみた。 ある世代より上の人たちにとって特別な思い入れのある映画とふや町映画タウンでもきいたのだけど、みてからもう一度ポッドキャストをきいて、こどものころは…

空の色ににている

昭和56年5月に出たこのコミック。同世代の複数の知人がかけがえのない本としてこの作品および内田善美さんのことを挙げている。細密な絵と昭和の終わり頃の背伸びした高校生の観念的な世界の描写。独特の存在感がうっとりさせるものを持っている。空の色にに…

チャンネルはそのまま 6

いつかは最終回がくるのだし、とてもいい終わり方だったけれど、佐々木倫子さんって引け際が思い切りよくて、終盤「まだ続けられそうなのに最終回に向かっている」って気になる。「Heaven!?」の時もそうだった。いつも思うのは動物の絵のリアルなかわいさ。…

泥棒野郎

ビデオジャケットによると「幻の第1回監督・主演作品!これを見ずしてウディ・アレンは語れない!?」なんて書いてあり、あまり期待できないのかと思いきや、しゃれていて、すごく楽しめた。ドキュメンタリータッチで、ウディ・アレン演じる間抜けな泥棒の人…

淀川長治のシネマトーク

淀川さん、「日曜映画劇場」の柔らかい語り口から印象で映画を語っておられる方かと思い込んでしまっている部分があったが、スタッフがどういうものに携わってきて、だからこの映画はこういう良さがある、とか「こういう線を狙って成功しているけれど僕は嫌…

ジョニーは戦争に行った

戦争によって耳や目、そして手足まで失った若い兵士が主人公ということで、相当の覚悟がいる作品だと思っていたのだけど、町山智浩氏のポッドキャストをきいたことと、ふや町映画タウンのおすすめリストにあったことがきっかけとなってみてみた。こけおどし…

飛行士の妻

大人の恋愛に巻き込まれている感もある学生フランソワのかわいそうな表情がなんともいえずじりじりする。 「パリのランデヴー」*1でも思ったのだけど、ロメールの映画で表現される、ほんとは別に意中の人がいて、でも目の前の人もキープというようなで、もう…

シネマ歌舞伎 野田版研辰の討たれ

名作の誉れ高いこの作品やっぱりすばらしかった! 舞台にしつらえた階段の使い方の巧みさ!しょっぱな赤穂浪士の討ち入りの表現をシルエットで手短に描いてみせたところからもうぐいぐいとひきこまれる。 研辰(とぎやのたつ)を演じた勘三郎さんの衣装が着…

聖☆おにいさん 9

キリスト教関係の出来事、仏教関係の出来事を現代におきかえて描く、その詳しさ、ネタの拾いっぷりに感心するけれど、マイナーすぎてなじみのない人にはわけわからない話という感じにはならないこの程がすごい。聖☆おにいさん(9) (モーニング KC)作者: 中村…

トスカニーニ

三谷幸喜氏の舞台「ホロヴィッツとの対話」*1で、ホロヴィッツの奥さんのお父さんということで名前が出てき、そのことがストーリーのキーにもなっていたトスカニーニ。これはその18歳のエピソードを基にした映画で、なんというか展開っぷりがオーソドック…