公開当時あまり評判が良くなかったと思うけれど近年再評価されているように感じ鑑賞
観てみると確かに公開当時、勝手に想像していたチープで暗いSFというものではなく、はじまりのシャープな群像劇でとてもわくわくさせられ、「シン・ゴジラ」*1で岡本喜八の写真が出てくるのはこの映画へのリスペクトもあるんじゃ?とまで思った。しかし取り上げているテーマは良いのだけど、ラストの世界規模の謀略に至る説得力がやや弱くそこがしっかりしていればなあと思う。
中盤に出てくる大谷直子の吸引力のある眼。。ほんとはあそこから謀略話がもっとわかりやすくこちらに伝わるはずだったのではないか。仲代達矢のテレビ記者もいいのだがNYの手がかりのない聞き込みの時間がやや長いように感じてしまった。あれじゃ「探偵ナイトスクープ」式のようにも。
竹下景子の無垢さを象徴するような雪の風景、そして彼女を心配する兄の田中邦衛は素晴らしい。邦衛さんの出番は少ないのに映ってない部分を想像させるような存在感のある演技。
雪国の景色のロケ地を時々参考にさせてもらうロケ地探訪サイト「居ながらシネマ」さんで検索したところ調査中とのことだったが、京都のホテルの場所などわかり収穫。