いぬ

 

寡黙に事象だけがまず起こるフレンチ・ノワールでいきなり出てくる固有名詞も誰のことかわからず最初何がなんだかさっぱりわからない。

ただ冒頭、原題「デュロス」とは帽子のことであり、デュロスをかぶるとは警察のいぬを指すという説明が出てきて、「レザボア・ドッグス」風のいぬ探しかと思いながらスタート。

冒頭からベルモント扮するシリアンの悪い噂がチラホラささやかれ、ベルモントに注目することするのだが終盤最終的な説明をきくまでこちらは翻弄されっぱなし。種明かしをきいてからも疑り深い自分は疑心暗鬼の気持ちで最終局面を迎えてしまうがラストでようやっとそういうことだったのかーと得心。

ラストも凝っていた。

一義的な世界観への軽蔑も感じられるクールな作品