最近みていたドラマ

NHK BSプレミアムで土曜日の夕方ずっと「刑事コロンボ」の視聴者の人気投票をして下から順番に放映しているが、昨日は第三位「忘れられたスター」。タイトルだけでもかきむしられそうだし評判もきいていたのではじめからちゃんとみてみた。いきなり映画「ジンジャーとフレッド」のような往年のスターがとりあげられて・・のような展開。ジャネット・リーのスター然とした感じ、堂々としているけれどファンのことをとても大切にしているような感じ、そこからにじみ出る魅力などがとても良かった。劇中で上映されていた映画はtwitterで拝見したところによるとジャネット・リーも出演していた「Walking My Baby Back Home」というものらしい。古き良き時代の美しいメロディーって堪える・・切なくて心に残る回だった。コロンボと愛犬とのくだり、銃を持たなくチェックもしてもらってない設定なども出てきて、銃のくだり、確か古畑任三郎もじゃなかったっけ?と思ったり。NHKコロンボのサイトをみていると「刑事コロンボ完全捜査ファイル」というのも放映していて、三谷幸喜氏も出ていたらしい。三谷氏の朝日新聞のコラムでコロンボの話が書いてあったの作品の沿革がきちんと書かれていてとても面白く、切り抜いたはずが出てこないのが悔しい今。

少し前に放映していたスピルバーグ演出の「構想の死角」も良かったな。皮肉で人の性癖を突いた感じが面白かった。脚本のスティーブン・ボッコという人の名も覚えておきたい。昭和時代に放映していた時もコロンボ好きで、特に最後の爽やかな音楽が好きだったけれど、コロンボの声の小池朝雄さんをやくざ映画で最近みたとき、不気味な存在感でびっくりしてしまった。

昨日は以前からみたかった山田太一の「岸辺のアルバム」もCSで放映されていて、これまたはじめのタイトルの音楽(ジャニス・イアンの「Will You Dance?」)からしてもうひきこまれる。

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 今現在放映中のドラマは「フルーツ宅配便」と「日本ボロ宿紀行」をみているが、「フルーツ宅配便」の、昭和のドラマ「プレイガール」を思わすようなオープニングが好き。かかっているのはEGO-WAPPINというグループの「裸足の季節」というものらしい。ちょっと出始めの頃の椎名林檎も思い出すような雰囲気・・視聴はこちらから。

「フルーツ宅配便」は白石和彌監督が作っていると読んで見始めたのだけど、沖田修一監督の演出の時もあり、それぞれの個性が生きていて面白い。

「日本ボロ宿紀行」の方、多分普段夫が泊っているようなところが紹介されるに違いない、それを珍獣扱いみたいな感じだとつらいな、とはじめはなんだか身構えていたが、みてみたらなかなか落ち着くテイスト。原作はボロ宿を訪ね歩いている方のブログからできた本で、普通のルポルタージュだけど、テレビの方は売れない中年歌手と古いものの好きな若きマネージャーという設定になっている。どうも実際に書籍で紹介された宿中心に構成されているみたい。(手元に1巻目の書籍があるが、1巻目には載っていないところの時もある。2巻目やブログの方には載っているのかな?)ドラマ仕立てはドラマ仕立てで安手の紀行番組みたいでなくていい。高橋和也氏の雰囲気も良く、ラストにかかる初恋のテサキというアーティストの「星の宵」というアコースティックな曲が彼の佇まいにぴったり。(こちらで視聴可)

 

日本ボロ宿紀行 (鉄人文庫)

日本ボロ宿紀行 (鉄人文庫)

 

 

最近みていたドラマでは森絵都原作の「みかづき」もスパイスの利いた塾経営の家族の物語でとても良かった。永作博美の雰囲気がいやみでなくてとてもいい。老境に達してこどもたちはこどもたちという感じになっている永作博美高橋一生の姿と自分たちを完全に重ねてしまった。味わったのはそれでげんなりするニュアンスでなく、「ああこの人たちも!」という安心感。