ふくわらい

はじめ設定にちょっとついていけなかったのだけど、途中からすごく入り込め読書する楽しみを味わえた。途中からというのは主人公の仕事の話がはじまってから。個性的な育ち方をした主人公が、世間一般的な心の動かし方というものがとんとわからない、でも、わからないけれど、そんなのは置いておいて全身全霊をこめて仕事をこなしたり、いろいろな局面と向き合っていく感じがすがすがしく、気持ちがよくて。
西加奈子さんの本は、この状況でこういう風に動く場合もあるんだ、という新鮮さ、自分の予想していた方向に行くわけではないけれど、人生って悪くない、というような手触りがいつもある。

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