きのね

十一代目市川團十郎さんがモデルになっている小説。顔見世にいったりちょっとだけ歌舞伎に興味をもっていたもので友人が紹介してくれた。たとえば司馬遼太郎さんの本に架空の人物がまざっているけれど、すごく生き生きと実在した人物が描かれているのと同じように、これも一応名前とかかえてあるし、すべてが事実というわけではないだろうけれど、話の骨格がとってもしっかりしていて團十郎さんのことやまわりの人のことをもっと知りたくなる本だった。

上下巻を読み終えて登場人物たちと別れるのがさびしくなってしまった。宮尾さんの作品って本当に人物が生きているな〜と思う。

きのね〈上〉 (新潮文庫)

きのね〈上〉 (新潮文庫)