第百四十六回文楽公演

第一部
寿柱立万歳
菅原伝授手習鑑
 茶筅酒の段
 喧嘩の段
 訴訟の段
 桜丸切腹の段

豊竹英太夫改め六代目豊竹呂太夫襲名披露口上

 寺入りの段
 寺子屋の段(襲名披露狂言

第二部
 祖父は山へ柴刈りに
 祖母は川へ洗濯に
  楠昔噺
   碪拍子の段
   徳太雄住家の段

 曽根崎心中
   生玉社前の段
   天満屋の段
   天神森の段

4/16日曜日に鑑賞。
私が一番よかったと思ったのは「曽根崎心中」。本当に美しい舞台で見惚れた。勘十郎さんのお初、姿かたちもとても良い。ファーストシーンの桃色の地に線やシンプルな花が散らされたような、春らしい着物と銀と黒の市松模様の帯、着物とぴったりの派手ではないのだけど魅力のある、ボタンでいえばくるみボタンを思わすようなかわいらしいかんざし。
次々変わる着物、打掛が美しく、天満屋の段での背景の梅の暖簾との色の配置もきれい。
この紫の打掛がよかった

天神森の段では大好きな鶴澤寛治さんのお姿もおがめてうれしい。あのたたずまいが好きで好きで。

太夫さんの方では「菅原伝授〜」の喧嘩の段の咲寿太夫の、登場人物の声の使い分け、特に女性の声が印象に残った。

「楠昔噺」は、老夫婦ののんびりしたスタートから例によってたまげるような話の展開だけど、見せ場も多く退屈しない。